時系列データの異常検知を行うAIモデルの自動作成技術を共同開発

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TDAを用いてAIモデルの作業工数を従来の100分の1に削減、現場適用を加速

2020-03-16    富士通株式会社,株式会社富士通研究所,Inria

富士通株式会社(注1)(以下、富士通)、株式会社富士通研究所(注2)(以下、富士通研究所)、フランスの国立研究機関Inria(注3)は、このたび、IoT機器などで取得される時系列データの異常検知を行うAIモデルを自動で作成する技術を開発しました。

近年、AI技術の発展により、様々なビジネス領域でAIの導入が進んでいます。AIモデルの作成現場では、AI専門エンジニアの人手により作成されることが一般的ですが、試行錯誤を繰り返しながら作り上げるため、多大な工数による現場への導入遅延が懸念されており、作業の自動化が求められています。

今回、Topological Data Analysis(注4)(以下、TDA)技術を用いた富士通研究所独自の時系列データ解析技術(注5)を活用することで、数多くの種類の情報が複雑に絡み合う時系列データの中から異常検知に必要な情報を自動で抽出し、異常検知を行うAIモデルを自動作成する技術を新たに開発しました。本技術の活用により、専門のエンジニアだけでなく一般のエンジニアでも容易にAIによる時系列データの異常検知モデルや分類モデルの作成が可能となるとともに、作業工数も従来の100分の1に削減できるため、様々なビジネス領域におけるAI適用の加速化が期待されます。

開発した技術は、Inriaが開発したTDAのOpen Source Software (以下、OSS)であるGUDHIに実装し、3月16日より無償で公開します。これにより、企業や研究機関などにおけるAI活用を促進するとともに、そのフィードバックを技術改良に継続して反映していくことで、様々なケースで使えるAIモデルの作成を実現します。

なお、本技術は、6月3日(水曜日)から5日(金曜日)までイタリアのパレルモで開催される機械学習の国際会議「AISTATS 2020 (The 23rd International Conference on Artificial Intelligence and Statistics)」にて発表します。

開発の背景

近年、AI技術の発展とともに、様々なビジネス領域へのAI導入のニーズが高まっています。AIの導入には、AIモデルを作成するため、データのどの部分を使用するかを決める特徴量の抽出や使用するアルゴリズムの選定、パラメーターのチューニング、作成したモデルの性能確認といった様々な作業が必要となります。これらの作業は、専門のエンジニアが目的を達成するまで試行錯誤を繰り返しながら人手で行なっているため、現場への速やかな導入を妨げる要因の一つになっています。

図1 新技術の導入前と導入後の作業イメージ

図1 新技術の導入前と導入後の作業イメージ

課題

現在、AIモデル作成の自動化に関する取り組みは様々な研究機関や企業で行われ、画像・テーブルデータに関しては、異常を検知するモデルの作成に使用する特徴の種類を比較的限定しやすく、解析手法も確立されているため、様々な研究機関や企業で自動化する技術が既に開発されています。一方で、例えばセンサーデータや心拍・脳波などの生体データを含む時系列データに関しては、取り出すデータの時間の長さを色々変えて特徴を取り出す必要があり、かつ、その特徴の種類も多様にあるため、適切な組み合わせを選択しないと目標とする性能を達成できず、AIモデルを自動作成することが困難でした。

開発した技術

今回、時系列データの異常検知に必要な情報を抽出し、異常検知モデルを自動で作成する技術を開発しました。

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