2022-11-08 愛媛大学
研究のポイント
- ガスクロマトグラフ三連四重極質量分析計(GC-MS/MS)を駆使して、ベトナム廃棄物処理場のダストに残留していた有害化学物質の包括的な定性・定量分析を実施
- 既存の難燃剤に加え新規代替物質による複合汚染の実態を解明
研究の概要
愛媛大学先端研究・学術支援機構沿岸環境科学研究センターの国末達也教授らの研究チームは、ベトナムの使用済み自動車(ELV)および電子・電気廃棄物(e-waste)解体処理場で採取したダスト試料を対象に、塩素系および臭素系難燃剤(CFRs・BFRs)に加えリン酸エステル系難燃剤(OPEs)のスクリーニング調査を実施しました。その結果、有害性が指摘されている塩素系OPEsの特異な環境放出が明らかとなり、その主要な汚染源がELV関連廃棄物であることを突き止めました。
論文情報
掲載誌:Environmental Pollution
題名:Comprehensive characterization of halogenated flame retardants and organophosphate esters in settled dust from informal e-waste and end-of-life vehicle processing sites in Vietnam: Occurrence, source estimation, and risk assessment
和訳:ベトナムに存在する廃電子機器および使用済み自動車の非公的処理施設で採取した作業場ダストのハロゲン系・リン酸エステル系難燃剤汚染と起源解析およびリスクの評価
著者:Anh Quoc Hoang, Ryogo Karyu, Nguyen Minh Tue, Akitoshi Goto, Le Huu Tuyen, Hidenori Matsukami, Go Suzuki, Shin Takahashi, Pham Hung Viet and Tetsuya Kunisue
DOI:10.1016/j.envpol.2022.119809
URL:https://doi.org/10.1016/j.envpol.2022.119809
本件に関する問い合わせ先
愛媛大学先端研究・学術支援機構 沿岸環境科学研究センター
教授 国末 達也