2020-03-24 国土地理院
国土地理院では、電子基準点で受信した測位衛星の信号(観測データ)を解析して、電子基準点の「日々の座標値」を求め、ホームページ上で公開しています。「日々の座標値」は、その日の電子基準点の位置を、世界的な座標系に基づいて数値(座標値)で表したものです。このたび、「日々の座標値」を利用しているユーザの皆様に、現在の解析ストラテジ(第4版)から新しい解析ストラテジ(第5版)への移行の準備を進めていただくことを目的に、第5版による最終解(F5解)を試験公開します。
F5解は、基準とする電子基準点(解析固定点)の座標値をグローバルな解析から求め、最新のITRF(※)に整合した座標値となっています。
※世界各国の連携のもと構築・維持されている国際的な基準
公開方法
現行最終解(F3解)と同様のフォーマット(posファイル)で、電子基準点データ提供サービスのFTPサイトから公開します。posファイルは、以下の構造のフォルダで保存しています。
/data/coordinates_F5/YYYY : YYYYは西暦を表します。
なお、FTPサイトの利用には、ユーザ登録が必要(※)になりますので、未登録の方はFTPユーザ登録のホームページからの登録をお願いします。
※国土地理院共通ログイン管理システムのユーザ登録とは別になります。
公開する結果の期間
3月24日時点で結果を公開する期間は、2017年1月29日~2020年2月29日となり、2020年3月1日以降の結果は、一定期間ごとに追加して公開します。また、2017年1月28日以前の結果は、解析を実施次第、1年単位で順次公開します。
新しい解析ストラテジ(第5版)の主な更新点
- 第5版では次世代GPS衛星(BLOCK III)にも対応します。
- 第4版では準拠座標系としてITRF2005(IGS05)を採用してきましたが、第5版では最新のITRF2014(IGS14)に準拠します。
- 全国の電子基準点の「日々の座標値」の計算に当たっては、国土地理院構内にある電子基準点「つくば1」を固定点としていますが、この固定点の座標値の解析手法について、日本周辺のみのIGS点を拘束点とする計算から、グローバルなIGS点を拘束点として計算するものに変更します。これにより、IGS点の欠測により発生していた「日々の座標値」の跳びが軽減します。
別紙
第5版の固定点の解析に使用するIGS点(PDF形式:177KB)
IGS点「TSKB」における時系列グラフ(PDF形式:251KB)
注意事項
公開済みの結果であっても、解析設定の変更に伴う再解析によって差し替えることがありますので、ご了承ください。