「第49回世界体操競技選手権大会」で富士通の採点支援システムを正式導入

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2019-10-02 国際体操連盟,富士通株式会社

国際体操連盟(本部:スイス ローザンヌ、会長:渡辺守成、以下、FIG(注1))は、2019年10月4日から13日にドイツ(シュトゥットガルト)で開催される「第49回世界体操競技選手権大会」において、富士通株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:時田隆仁、以下、富士通)と共同で開発している3DセンサーとAIを活用した体操競技における採点支援システムを、あん馬、つり輪、男子跳馬、女子跳馬の4種目に正式導入します。

本システムは、大会の審判業務における指揮監督を行う上級審判員が、審判の採点結果に対して疑念を抱いた際、もしくは選手団からの申し立てがあった場合に、FIGが2005年の世界体操競技選手権大会より使用しているビデオ判定システムInstant Replay and Control System(IRCOS)とともに、演技の検証に使用されます。

背景

FIGと富士通は2017年に提携し、体操競技においてより公平かつ正確でリアルタイムな採点の実現を目指し、採点支援システムの実用化に向けて共同で開発に取り組んできました。2018年にカタール(ドーハ)で開催された「第48回世界体操競技選手権大会」で同システムの技術検証を行い、「第49回世界体操競技選手権大会」での採用を決定。その後、2019年4月に東京で開催された「2019体操ワールドカップ東京大会」、6月にハンガリー(ジェール)で開催された「第1回世界ジュニア体操競技選手権大会」での同システムの実運用テストを経て、2019年10月4日から13日にドイツ(シュトゥットガルト)で開催される「第49回世界体操競技選手権大会」における同システムの正式導入がFIGにより承認されました。

FIG 会長 渡辺守成のコメント

本プロジェクトは「未来への大きな一歩」です。我々が第一に考えなければならないのは体操選手です。彼らは体操競技に青春を捧げ、夢を抱き、活躍しています。一度の判定ミスで、彼らの長年の努力と夢が台無しになってしまうことはあってはなりません。採点についての論争は過去のものとなり、富士通が開発してきた技術が、採点に対する信頼を高めることでしょう。

富士通 執行役員常務 スポーツ・文化イベントビジネス推進本部担当 阪井洋之のコメント

この度、「第49回世界体操競技選手権大会」にて正式に採点支援システムが導入されることを嬉しく思います。これを契機に、引き続き両者で価値を創出し、体操界の発展およびグローバルスポーツビジネスの推進を目指す共創活動をさらに加速していきます。

採点支援システムの概要

富士通と株式会社富士通研究所(注2)が開発した採点支援システムは、体操競技において、3DセンサーとAIを活用し、競技者の動作をセンシングし数値データとして分析します。演技の技をシステム画面上に3Dで表現し、様々な角度からの閲覧を可能とすることで、公正かつ正確な採点を支援します。

採点支援システムの画面

採点支援システムの画面

今後の予定

今後、両者は引き続き開発検証を進め、残り6種目へ採点支援システムの適用を拡大する予定です。

本システムにより入手するデータは、怪我のリスク抽出や競技者の動きの強化、姿勢の矯正に役立つ可能性があり、今後は採点支援システムのほか、教育やコーチング、トレーニングの分野での活用を推進していきます。

商標について

記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。

以上

注釈

注1 FIG:
Fédération Internationale de Gymnastique
注2 株式会社富士通研究所:
本社 神奈川県川崎市、代表取締役社長 原裕貴。

関連リンク

本件に関するお問い合わせ

国際体操連盟

富士通コンタクトライン(総合窓口)

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