十勝農協連と富士通、AIを活用した病害虫診断システム 実証から構築段階へ

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営農指導による競争力強化を実現

2020-03-12    十勝農業協同組合連合会,富士通株式会社

十勝農業協同組合連合会(注1)(以下、十勝農協連)と富士通株式会社(注2)(以下、富士通)は、2020年4月より、生産者がスマートフォンで撮影した甜菜(てんさい)の写真をもとにAIが病害虫を特定し、十勝農協連が病害虫および農薬の散布方法などの情報を生産者に提示する病害虫診断システムの構築に着手し、2021年度から本システムの運用を開始します。

本システムでは、病害虫を判別するAI学習モデルを、十勝農協連が収集した病害虫の画像データをもとに富士通が開発し、甜菜に発生する褐斑病(かっぱんびょう)およびヨトウムシの特定を実現します。本システム構築に先立ち、一般社団法人農林水産業みらい基金(注3)(以下、みらい基金)の助成を受けて、2019年に両者が実施した実証実験では、病害虫を特定するAI学習モデルの平均適合率90%以上を達成しました。

十勝農協連は、本システムを活用し、病害虫の発生場所や日時を十勝全域で把握することで、効果的な農薬散布を行うとともに、生産者に営農指導を行うことで、生産者のコスト削減、作業負荷軽減、競争力強化を支援します。富士通は、本システムを通じて、持続可能な農業生産に貢献するサービスモデルを検討し、農業分野のDXを強力に推進していきます。

背景

北海道十勝地域は一経営体あたりの経営耕地面積が約41.6haと、全国平均の約23倍の規模を誇る一方で、農業従事者の減少や高齢化問題がより深刻な状況となっており、経営の効率化や競争力強化が急務となっています。その対策として、十勝農協連は富士通と連携し、みらい基金の助成を受けて、2019年に十勝の基幹作物のひとつである甜菜を対象にAIが病害虫を特定する共同実証を行い有効性を確認し、このほど両者で病害虫診断システムの構築に着手します。

病害虫診断システムについて

  1. スケジュール
    1. 構築期間:2020年4月1日(水曜日)から11月6日(金曜日)まで
    2. 運用開始:2021年4月
  2. システム概要と効果
    • 生産者がスマートフォンで撮影した甜菜の画像データをもとに、AIが甜菜に発生する確率が高い褐斑病とヨトウムシを特定。病害虫の発生状況を集約し、発生場所、発生日時を俯瞰的に把握することで、十勝全域で効果的な農薬散布が可能。
    • 十勝農協連の営農技術情報と病害虫情報を紐づけて、散布するべき農薬と散布方法を生産者に提示することで、生産者における作業負荷の軽減や農薬などのコスト削減(注4)、競争力強化を支援。
  3. 両者の役割
    1. 十勝農協連:畑などで特定対象の病害虫である褐斑病やヨトウムシ、類似した病害虫である斑点細菌病やシロモンヤガ、シロシタヨトウなどの病害虫の写真を撮影し、画像データを収集。
    2. 富士通:画像データを教師データとし、病害虫を判別するディープラーニングによる学習済みAIモデルを構築。AIモデルのチューニングを行い、平均適合率の向上を行う。

以上

注釈

注1 十勝農業協同組合連合会:
所在地 北海道帯広市、代表理事会長 山本勝博
注2 富士通株式会社:
本社 東京都港区、代表取締役社長 時田隆仁
注3 一般社団法人農林水産業みらい基金:
所在地 東京都渋谷区、代表理事 大橋光夫
注4 農薬などのコスト削減:
十勝全体で散布回数を1回分減らすことにより、年間約1億円のコスト削減が見込めると試算。

本件に関するお問い合わせ

十勝農業協同組合連合会

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