電子タグを活用したサプライチェーン情報共有の実証試験を実施へ

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―コンビニエンスストアや食品・日用品メーカー、卸売、物流センターと連携―

2018-02-02 国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構

NEDOは、経済産業省、大日本印刷(株)とともに、食品・日用品などのメーカー、卸売、物流センター、コンビニ事業者等と連携して、電子タグを活用したサプライチェーンの情報共有システムの実証試験を2月14日から23日まで実施します。本実証試験では、食品や日用品等の商品に電子タグを貼り付け、メーカーから、卸売、コンビニまでのサプライチェーンにおける商品の情報を一元管理し、システムの有効性を検証します。

電子タグを活用したサプライチェーン情報共有の実証試験を実施へ

図 電子タグを活用したサプライチェーン情報共有システムのイメージ※1

1.概要

経済産業省が2017年4月に策定した「コンビニ電子タグ1000億枚宣言※2」では、コンビニなどの小売業界で深刻化している人手不足への対策として、各店舗で販売する全商品に電子タグを取り付け、商品の個別管理による店舗での消費・賞味期限チェックの効率化や、レジの自動化による業務の省力化などの実現を目指しています。特に、サプライチェーン上で流通する各種商品は食品・日用品などのメーカーから卸売業者や配送センターを経由して各店舗に届けられていますが、在庫や入出荷、販売などの情報はそれぞれの企業で管理され、サプライチェーン全体の共有化は実施されていませんでした。そこで、電子タグを活用し、これらの情報を共有することで、在庫管理などの効率化や食品ロスの削減を実現することが期待されています。

NEDOは、IoTの社会実装を促進するために、社会的・公益的観点で実施すべき新規課題について、データの連携や活用を促す業界横断的な共通仕様の整備、システムの実現可能性、制度的な課題の特定や改善に関する事業※3を実施しています。

この事業において、大日本印刷株式会社(以下、DNP)は、メーカーやコンビニ、システムベンダーと共同で電子タグを活用して、メーカーから卸売、配送センターなどのサプライチェーン全体の情報を国際標準であるEPCIS※4に準拠した形で一元管理し、共有できるシステムの構築に関する研究開発を実施しています。

今回、NEDOは、経済産業省、DNPとともに、メーカーや物流センターで電子タグを事前に食品や日用品などの商品に貼り付け、電子タグから取得した情報を国際標準であるEPCISに準拠した情報共有システムで一括管理し、サプライチェーンを可視化することで、その有効性を検証する実証試験を2月14日から23日まで実施します。

【用語解説】

※1 電子タグを活用したサプライチェーン情報共有システムのイメージ
本事業において理想としているサプライチェーンの情報共有のイメージ。今回の実証試験においては、実験用の物流センター内に仮想のメーカー・卸売・配送センターの領域を構築し、この領域間の入出荷に関する情報をEPCISで管理することで、情報共有システムのプロトタイプの構築を目指す。
※2 コンビニ電子タグ1000億枚宣言
経済産業省がコンビニ5社と、2025年までに、全ての取扱商品(推計1000億個/年)に電子タグを利用することについて、一定の条件の下で合意したもの。

「コンビニ電子タグ1000億枚宣言」を策定しました~サプライチェーンに内在する社会課題の解決に向けて~(経済産業省)

※3 事業
IoTを活用した新産業モデル創出基盤整備事業/電子タグを用いたサプライチェーンの情報共有システムの構築に関する研究開発(2017年度)
※4 EPCIS
サプライチェーンの可視化を行うため、商品の移動情報などをコンピュータ・サーバー上に蓄え、共有するための仕様。
2.問い合わせ先

(本ニュースリリースの内容についての問い合わせ先)

NEDO IoT推進部 担当:大宮、工藤、服部

(その他NEDO事業についての一般的な問い合わせ先)

NEDO 広報部 担当:藤本、坂本、髙津佐

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