瀬戸内海燧灘(ひうちなだ)において海底活断層の分布を明らかに -活断層調査の「空白域」における反射法音波探査を実施-

2026-05-29 産業技術総合研究所

産業技術総合研究所(産総研)は、これまで「調査の空白域」とされてきた瀬戸内海燧灘(ひうちなだ)全域で初めて詳細な海底活断層調査を実施し、国の活断層評価では把握されていなかった海底活断層の存在と分布を明らかにした。2025年11~12月に反射法音波探査を行った結果、燧灘の東部および西部に長さ約25km以上の活断層を確認し、過去に繰り返し活動してきた痕跡を捉えた。これらの断層は地震時に北西側が相対的に隆起する運動を示しており、将来発生し得る地震の位置や規模の推定が可能となった。従来の中国・四国地域の活断層長期評価では燧灘周辺に活断層は示されておらず、本研究によって見落とされていた地震災害リスクが明確化された。今後は掘削調査により活動履歴や発生間隔を解明し、地震発生確率評価へつなげる予定である。本成果は地震被害想定や地域防災計画の高度化に活用され、沿岸域の防災・減災対策に大きく貢献すると期待される。

瀬戸内海燧灘(ひうちなだ)において海底活断層の分布を明らかに -活断層調査の「空白域」における反射法音波探査を実施-
瀬戸内海燧灘で確認した海底活断層の分布
(鳥瞰図の垂直方向は5倍に誇張されている。断面図は反射法音波探査による海底面下の地下構造を示す)
左図:基図に地理院タイルを使用 右図:基図に地理院タイル、国土地理院「基盤地図情報 数値標高モデル(10mメッシュ、5mメッシュ)、日本水路協会の海底地形デジタルデータ(M7000シリーズ)を使用し、活断層データベース[1]の活断層を表示

<関連情報>

西日本瀬戸内海中央部燧灘及びその近海における高分解能地震反射探査
High-resolution seismic reflection survey at the Hiuchi-nada and adjacent seas, central part of the Seto Inland Sea, western Japan

Takashi OGAMI, Tomoyuki SATO, Yukari MIYASHITA, Ikuhisa ADACHI, Masashi MATSUDA, Tsubasa SEKIGUCHI, Masayoshi SATO, Moeko TAKAHATA, Takashi SATO
JpGU-AGU Joint Meeting 2026

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