CO2 をエサとして環境に優しい燃料を作るナノ微生物

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2019/6/11 アメリカ合衆国・コロラド大学ボールダー校(CU Boulder)

(These nano-bugs eat CO2 and make eco-friendly fuel)

Microbes・ CU Boulder が、大気中の CO2 と N2 からプラスチックや燃料等の有用な化学物質を生成する、量子ドットを使用したナノ-バイオハイブリッド微生物を開発。
・ 光で活性化する量子ドットを利用して微生物の細胞の特定の酵素に働きかけることで、CO2 や N2 を生分解性プラスチック、ガソリン、アンモニアやバイオディーゼルに変換する、 「リビングファクトリー (生物工場)」を作製した。
・ 本研究は、量子ドットが有する多様な可能性の探求のため 2013 年に開始。量子ドットは微生物の細胞に注入できて、目的の酵素への付着または自己組織化設計が可能。注入後特定の光の波長によりその酵素を作動させる。
・ 今回は、大気中の CO2 と N2 の取込み・変換の経路を有するが、光合成が起こらないためそのような働きができない特定の酵素を起動する、スパークプラグとしての量子ドット機能を調査した。
・ このように特別設計した量子ドットを細胞に注入すると、多量のエネルギーを要する生化学的変換のためのエネルギー源やエサを使用することなく、間接的な少量の日射光でも微生物の CO2 処理機能が活性化した。
・ 同ハイブリッド微生物は、緑色の波長では N2 を処理してアンモニアを、赤色の波長では CO2 を処理してプラスチックを生成。量子ドットと光の組合せを変えることで異なる化学物質の生成が可能。
・ また、このような生成プロセスのスケールアップの可能性も期待できる。このような微生物ファクトリーを長時間継続的に作動させた後も劣化等の兆候が見られず、微生物が再生可能で頻繁なローテーションが不要なことも提示。
・ 将来的には、一般家庭や産業が排出する CO2 を近隣の溜池に直接取り込んで、微生物にバイオプラスチックを生成させるシナリオを想定。最終製品を販売することで、少々の利益を得ながらカーボンフットプリントのオフセットにも貢献できる。・ 今後は同変換プロセスを最適化を目指し、同大学の Engineering Excellence Fund グラントの資金による研究活動を実施する。
URL: https://www.colorado.edu/today/2019/06/11/these-nano-bugs-eat-co2-and-make-ecofriendly-fuel

(関連情報)

Journal of the American Chemical Society(JACS)掲載論文(アブストラクトのみ:全文は有料)
Nanorg microbial factories: Light-driven renewable biochemical synthesis using quantum dot-bacteria nano-biohybrids
URL: https://pubs.acs.org/doi/10.1021/jacs.9b02549

<NEDO海外技術情報より>

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