2026-09-04 産業技術総合研究所
産総研と韓国・国立釜慶大学校の研究チームは、強磁性と高導電性を両立したFe-Cu-Ag微小複合粉末を開発した。Fe、Cu、Agは固体状態で混ざりにくい非固溶系金属だが、この特性を利用して、磁性を担うFeと高導電性のCu・Agを単一粒子内に複合化した。ガスアトマイズ法では平均粒径約50 µm、熱プラズマ法では約100 nmの球状粉末を作製し、Feが粒子内部に偏在・分散する特徴的な微細構造を実現した。マイクロ粉末の導電性はNi粉末を上回り、飽和磁化は63 emu/g、ビッカース硬度は127 HVを示した。これらの特性から、Niや貴金属めっきNiに代わる半導体テストソケット用導電性フィラーとして有望であり、微細化・多ピン化する半導体の安定した電気接続や接触抵抗低減への応用が期待される。今後は組成・粒径・微細構造を最適化し、実際のテストソケットで耐久性や信号伝送特性を検証する。

<関連情報>
ガスアトマイズ法および熱プラズマ法で作製したコアシェル微細構造を有するFe–Cu–Ag複合マイクロ/ナノ粉末
Park Kwangjae、劉 崢、平山 悠介、Kwon Hansang
第87回応用物理学会秋季学術講演会


