マイクロエレクトロニクスの進展に寄与するハイレゾパターニング材料の強化

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2019/8/27 アメリカ合衆国ブルックヘブン国立研究所(BNL)

 (Enhancing Materials for Hi-Res Patterning to Advance Microelectronics)

Graphical abstract: Advancing next generation nanolithography with infiltration synthesis of hybrid nanocomposite resists

・ BNL の機能的ナノマテリアル・センター(CNF)が、先般開発した浸透合成技術により、有機ポリマーのポリメチルメタクリレート(PMMA)と無機材料のアルミニウム酸化物を組合せたフォトレジストの製造に成功。

・ 低コストで高解像度の PMMA は、電子ビームリソグラフィー(EBL)で広く利用されるレジストだが、極微細なパターン描画に必要な薄さのレジストでは、シリコンのエッチング時にパターンが崩れ始め、高アスペクト比の達成が困難。

・ 今回開発した有機-無機ハイブリッドレジストにより、高コントラストで高アスペクト比を有する高解像度シリコンナノ構造の製造が可能となる。PMMA に加えるアルミニウム酸化物の量を変えることで、例えば 3D 積層構造の次世代メモリ素子(フラッシュドライブ等)に必要な高アスペクト比や、プロセッサチップで重要となる超高解像度等、特定のアプリケーションに合わせてパラメーターを変更できる。

・ 既存のレジスト、安価な金属酸化物とナノファブリケーション設備にある標準的な機器の利用により、高度なナノリソグラフィーを実現した。ハイブリッドレジストは他にも開発されているが、その多くが強力な電子照射や複雑な化学合成手法等を必要とし、次世代エレクトロニクスの高速・大量製造には適さない。

・ マイクロエレクトロニクス産業は従来的に光リソグラフィーを利用しているが、レジストが曝される光の波長によって解像度が制限される。しかし、EBL や極紫外線リソグラフィー(EUVL)等のナノリソグラフィー技術では、電子の微小な波長や高エネルギーの紫外線を利用するため、より高い解像度が得られる。

・ EBL では鉛筆でスケッチをするように線を一本づつ、EUVL では写真を撮るように全体を一括して露光するため、EBL は研究に、EUVL は大量製造に適する。EBL で今回実証した手法は、7nm ノードの製造プロセスの開発に向けて Samsung を始めとする企業が利用を開始している、EUVL に直接適用できると考える。

・ PMMA とアルミニウム酸化物の統合には、原子層堆積(ALD)を利用。PMMA の薄膜でコーティングした基板を ALD のリアクションチャンバにてアルミニウムの前駆体の蒸気に曝すと、PMMA のマトリックスの微細孔から入り込んだ前駆体がポリマー鎖中の化学種に結合する。さらに水等の前駆体を注入すると、先の前駆体と反応してアルミニウム酸化物を形成。これらの工程が 1 プロセスサイクルを構成する。

・ その後、最大で 8 プロセスサイクルを経たハイブリッドレジストを用いて EBL を実施。異なる電子照射強度下でのレジストのコントラストを調べるため、露光した部分でのレジストの薄さの変化を測定。その結果、レジストの薄さはプロセスサイクル数が少ないと緩慢に、多いと急激に変化することを確認。露光部分の薄さのこの急激な変化は、プロセスサイクル数のより多いレジストのコントラストが、オリジナルの PMMA レジストに比してほぼ 6 倍高いこと示す。

・ また、同ハイブリッドレジストを用いてシリコン基板に直線や交差する直線をパターニングしてレジストと基板のエッチング速度を比較(レジストの劣化を回避するために、レジストよりもシリコンのエッチングが速いことが望まれる)した結果、ZEP 等の高価なレジストや、レジストの劣化を回避する二酸化ケイ素等硬いマスキングレイヤーを使用する手法に比して、エッチング選択性が高いことを確認。

・ 今後は、同ハイブリッドレジストの EUV 露光への反応について調査予定。BNL の国立シンクロトロン光源Ⅱ(NSLS-Ⅱ)で軟 X 線(EUV 光線に相当するエネルギーレンジ)を使用した研究を既に開始している。EUVL レジストの有機層が吸収するエネルギーは微弱なため、スズやジルコニウム等の無機材料を加えることで EUV 光線への感度を高めることができる。

URL: https://www.bnl.gov/newsroom/news.php?a=116681

(関連情報)

Journal of Materials Chemistry C 掲載論文(アブストラクトのみ:全文は有料)

Advancing next generation nanolithography with infiltration synthesis of hybrid nanocomposite resists

URL: http://dx.doi.org/10.1039/C9TC02974E

<NEDO海外技術情報より>

Abstract

Organic–inorganic hybrid resists are emerging as an effective way of addressing stringent process requirements for aggressive down-scaling of semiconducting devices. However, hybrid resists generally require complex chemical synthesis while being predominantly negative-tone with high dose requirements. For positive-tone processes and high-aspect-ratio pattern transfers, resist choices are limited to costly, non-hybrid alternatives, whose etch resistance is still inferior compared with hybrid resists. Here, we demonstrate a novel hybrid positive-tone resist platform utilizing simple ex situ vapor-phase inorganic infiltration into standard resist materials. A model system based on poly(methyl methacrylate) (PMMA) thin film hybridized with aluminum oxide has been demonstrated for electron-beam lithography patterning, featuring a fully controllable critical exposure dose, contrast, and etch resistance. The hybrid resist not only achieves contrast as high as ∼30, six-fold enhancement over standard PMMA, but also enables Si nanostructures with resolution down to ∼30 nm and an aspect ratio as high as ∼17, owing to enhancement of the Si etch selectivity to ∼70, with an estimated achievable maximum of ∼300, far exceeding known commercial positive-tone resist systems. The easy implementabilility, combined with versatile ex situ control of resist characteristics, makes this hybrid resist synthesis approach uniquely suited for addressing the resist performance and high throughput required for advanced nanolithography techniques, such as extreme ultraviolet lithography, potentially.

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