2026-06-25 運輸安全委員会
令和6年10月2日、海上保安庁のアグスタ式AW139型ヘリコプター(JA974A)は、波照間島への急患輸送任務のため新石垣空港を離陸し、波照間空港へ進入中に滑走路西側の雑木林へ降下して樹木と接触し、機体を損傷した。搭乗していた乗組員6名と医師1名の計7名に負傷者はなく、火災も発生しなかったが、機体は中破した。事故調査の結果、機体は滑走路への進入経路を逸脱しており、その要因として、空港管理事務所の照明や照明で照らされたエプロンを簡易式ヘリポート夜間灯火と誤認した可能性が指摘された。また、着陸灯を点灯していなかったため進入経路から外れていることを認識しにくかったことも関与したと考えられる。さらに、滑走路西側の雑木林へ降下した背景には、飛行速度が急激に低下して揚力が不足する「バックサイド」状態での急減速が影響したと推定された。
 海上保安庁アグスタAW139(回転翼航空機)の事故[樹木への接触による機体損傷](沖縄県波照間空港滑走路西側の雑木林、令和6年10月2日発生)](https://tiisys.com/wp-content/uploads/2026/06/スクリーンショット-2026-06-25-164122-500x203.png)
<関連情報>
- https://jtsb.mlit.go.jp/jtsb/aircraft/detail.php?id=2405
- https://jtsb.mlit.go.jp/aircraft/rep-acci/AA2026-5-1-JA974A.pdf
概要
海上保安庁所属アグスタ式AW139型JA974Aは、令和6年10月2日(水)、波照間空港から石垣島への急患輸送に対応するため、新石垣空港を離陸後、波照間空港の滑走路21に進入する際、滑走路の西側にある雑木林の樹木に接触し、機体を損傷した。
同機には、機長、副操縦員ほか乗組員4名、医師1名の計7名が搭乗していたが、負傷者はいなかった。
同機は中破したが、火災は発生しなかった。
原因
本事故は、同機が同空港に進入中、滑走路への進入経路から逸脱し、滑走路西側の雑木林に降下したため機体が樹木と接触し、機体を損傷したものと認められる。
同機が滑走路への進入経路から逸脱したことについては、同空港管理事務所の照明又は同照明によって照らされたエプロンを、簡易式ヘリポート夜間灯火であると誤認していた可能性が考えられる。
また、進入経路から逸脱していたことを認識できなかったことについては、着陸灯を点灯していなかったことが関与したものと考えられる。
同機が滑走路西側の雑木林に降下したことについては、バックサイドにおける急な減速が関与したものと推定される。

 日本エアコミューターATR42-500の事故[機体の動揺による人の負傷](大阪国際空港の北北西約55km、高度約2,700m、令和4年2月15日発生)](https://tiisys.com/wp-content/uploads/2026/06/スクリーンショット-2026-06-25-164843-500x219.png)