プラント保安分野におけるドローンの安全な活用の促進に向け「ガイドライン」と「活用事例集」

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2019-03-29  経済産業省

経済産業省は、プラント保安分野におけるドローンの安全な活用の促進に向け、平成31年3月13日、消防庁、厚生労働省と連携し、プラント内でドローンを安全に運用するための「ガイドライン」と、国内外企業の先行事例を盛り込んだ「活用事例集」をとりまとめました。これにより、プラントにおけるドローンの活用が加速し、保安力の更なる向上が期待されます。

1.背景

石油コンビナート等の石油・化学プラントにおいては、生産性の向上や安全・安定的な操業の維持が求められる中、プラント設備の高経年化やベテラン従業員の引退などによる保安力の低下が大きな課題となっています。

こうした課題を解決するため、IoT技術やAI、ビックデータ、ドローンといった先進技術を活用し、プラントの安全性・生産性の向上、さらには保安業務の合理化を図ることが重要です。

この中でも、プラントにおけるドローンの活用は、高所点検の容易化、点検頻度の向上による事故の未然防止、災害時の迅速な現場確認等が可能となり、プラントの保安力の向上に繋がると期待されている一方で、点検精度と安全性を両立する観点からは、防爆エリアへの進入及び設備への落下等を防ぎ、安全な利活用方法を普及させることが重要です。

[出典]自律制御システム研究所

このため、経済産業省では、消防庁や厚生労働省と連携し、石油コンビナートにおける災害の防止に向けた検討を行っている「石油コンビナート等災害防止3省連絡会議」において、事業者がプラント内でドローンを安全に活用・運用するために留意すべき事項等を整理した「ガイドライン」及び実証実験や国内外企業の先行事例を掲載した「活用事例集」をとりまとめました。

2.ガイドライン・活用事例集のポイント

ガイドラインにおいては、ドローン活用時のプラントの状態を、「(1)通常運転時」「(2)設備開放時」「(3)災害時」の3つに分類し、その状態・飛行エリアに応じたリスクアセスメントやリスク対策の留意事項を整理しています。

また、活用事例集においては、JXTG株式会社根岸製油所での実証実験を通じて得られた知見や、国内外のプラント、ドローン事業者の先行事例を掲載しています。

本ガイドライン、活用事例集が、プラントにおけるドローンの安全かつ有効的な利用を加速し、プラントにおける保安力の更なる向上が期待されます。

なお、消防庁及び厚生労働省においても、ガイドライン、活用事例集の公表についての報道発表をしています。

実証試験の様子

[場所]JXTGエネルギー株式会社根岸製油所

ドローンによる空撮写真(上空約100m)

[出典]大阪国際石油精製株式会社

3.関連資料

担当

産業保安グループ 高圧ガス保安室長 伊藤(浩)

担当者:小林、近藤、服部

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