宇宙で最も明るい爆発現象の謎を解明

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超高輝度超新星「SN2006gy」の正体はIa型超新星だった

2020-01-27 京都大学

前田啓一 理学研究科准教授、川端弘治 広島大学教授、Anders Jerkstrand スウェーデン・ストックホルム大学研究員の研究グループは、通常の超新星の10倍以上明るく輝いた特異な超新星SN2006gyの正体を解明しました。

2000年代以降新たに発見された非常に明るい「超高輝度」超新星はそのエネルギー源が謎であり、どのような星が爆発したのかが特定されていませんでした。本研究グループは、その代表例とされるSN2006gyの観測データを良く説明できる新たな理論モデルを構築し、その正体が従来考えられていたような大質量星の特異な爆発ではなく、白色矮星の核暴走爆発であるIa型超新星であることを明らかにしました。

このような超高輝度「Ia型」超新星は、白色矮星と通常の星からなる連星が合体した際に生じると考えられ、激しい恒星合体過程の詳細を知るうえで重要な示唆を与えます。また、超高輝度超新星を用いた遠方宇宙の探査の基礎の構築につながると期待されます。

本研究成果は、2020年1月24日に、国際学術誌「Science」に掲載されました。

図:SN 2006gyの想像図

書誌情報

【DOI】 https://doi.org/10.1126/science.aaw1469

Anders Jerkstrand, Keiichi Maeda, Koji S. Kawabata (2020). A type Ia supernova at the heart of superluminous transient SN 2006gy. Science, 367(6476), 415-418.

詳しい研究内容について

宇宙で最も明るい爆発現象の謎を解明
―超高輝度超新星「SN2006gy」の正体は Ia 型超新星だった―

ポイント
● 非常に明るい超高輝度超新星 SN2006gy の多くの観測データを矛盾なく説明できる理論モデルを初めて提案した。
● 従来提案されてきた大質量星の爆発ではなく、白色矮星の爆発である Ia 型超新星が引き起こした爆発であると結論づけた。
● 超新星に至る恒星進化過程における、連星の激しい衝突・合体を理解する鍵になると考えられる。

概要
京都大学大学院理学研究科 前田啓一 准教授、広島大学宇宙科学センター 川端弘治 教授、ドイツ・マックスプランク天体物理学研究所およびスウェーデン・ストックホルム大学所属の Anders Jerkstrand 博士の研究グループは、通常の超新星の 10 倍以上明るく輝いた特異な超新星 SN2006gy の正体を解明しました。
2000 年代以降新たに発見された非常に明るい「超高輝度」超新星はそのエネルギー源が謎であり、どのような星が爆発したのかが特定されていませんでした。本研究グループは、その代表例とされる SN2006gy の観測データを良く説明できる新たな理論モデルを構築し、その正体が従来考えられていたような大質量星の特異な爆発ではなく、白色矮星の核暴走爆発である Ia 型超新星であることを明らかにしました。このような超高輝度「 Ia 型」超新星は、白色矮星と通常の星からなる連星が合体した際に生じると考えられ、激しい恒星合体過程の詳細を知るうえで重要な示唆を与えます。また、超高輝度超新星を用いた遠方宇宙の探査の基礎の構築につながると期待されます。
本研究成果は、2020 年 1 月 24 日に米国の国際学術誌「Science」に掲載されました。

SN 2006gy の想像図

1.背景
超新星は恒星の生涯最期の大爆発です。恒星の集団である銀河の明るさと同程度に達するという、宇宙の中で最も明るく激しい現象の一つです。恒星進化理論は天文学のすべての分野で基礎となるものですが、超新星爆発に至る終末期進化はまだよく理解されていません。超新星の研究を通し、どのような星がどのように爆発するかを突き止めていくことが、恒星進化理論の構築に重要な役割を担ってきました。
2000 年代以降、超新星探査計画が急速に発展してきました。その結果、従来知られていなかったような性質を持つ超新星が多数発見されています。その中でも特に重要と考えられているものに、「超高輝度超新星」と呼ばれる、通常の超新星の 10 倍以上の光度を持った超新星があります。通常の超新星の爆発エネルギーは 1044 ジュール程度で、このうち 1-10%程度が光として放出されます。一方で、超高輝度超新星では光のエネルギーだけで 1044 ジュール程度に達します。このようなとびぬけて明るい超新星がどのような星の爆発により作られるのか、謎に包まれた天体として多くの天文学者達の興味を集める現象です。
超高輝度超新星は大きく二種類に分類されます。通常の超新星と同様、光を波長 (色)ごとにわけたスペクトルの中に水素に起因する放射が存在するものを II 型、そうでないものを I 型と分類します。このうち、II 型の超高輝度超新星は (既存の)IIn 型超新星と同様のスペクトルを示し、超新星爆発で放出された物質ともともとの星 (親星)の周囲にあった (星周)物質がぶつかることで衝撃波を作り、爆発エネルギーが光のエネルギーに変換されていると考えられています。この星周物質は超新星爆発を起こす前に親星が周囲に放出したものです。このタイプの超新星では爆発エネルギーから放射エネルギーへの変換効率は 10%程度と考えられており、これを II 型超高輝度超新星にあてはめると、超新星爆発そのものは通常の超新星の少なくとも 10 倍程度の爆発エネルギーをもつ特異なものであると推測されてきました。
超新星 SN2006gy は、超高輝度超新星の存在がまだ確立していない 2006 年に発見され、超高輝度超新星の存在を確立した代表的な II 型の超高輝度超新星です。超高輝度超新星の中ではもっとも詳細な観測データが得られている天体であり、その正体の解明は超高輝度超新星全般の理解に大きな進展をもたらすと考えられてきました。少なくとも通常の 10 倍以上の爆発エネルギーを持った特異な超新星が大量の星周物質と衝突するような状況を作り得るシナリオとして、太陽の数百倍の質量を持った恒星が起こす「 対生成超新星」シナリオや、太陽の数十倍の質量を持った大質量星の巨大爆発である「 極超新星」シナリオ (注1)が提唱されてきました。

2.研究手法・成果
京都大学大学院理学研究科 前田啓一 准教授、広島大学宇宙科学センター 川端弘治 教授、ドイツ・マックスプランク天体物理学研究所およびスウェーデン・ストックホルム大学 Anders Jerkstrand 博士の研究グループは、爆発後 400 日程度経過した時点での後期スペクトルに注目しました (注2)。SN 2006gy をはじめとする、星周物質との衝突で輝くタイプの超新星の中心部に存在する超新星放出物質の性質を特定することは、一般に困難です。これは、超新星放出物質の外層部が衝突により輝き、その内部 (超新星放出物質そのもの)からの光は隠されてしまうためです。研究グループは、SN2006gy が爆発後 400 日の時点では爆発直後に比べて非常に暗くなっていたことに着目し (図1)、すでに星周物質との衝突は弱くなっている、すなわちその時点では超新星放出物質そのものからの放射が直接見えているはずだと考えました。
川端弘治 教授を中心としたグループにより、すばる望遠鏡・微光天体分光撮像装置 FOCAS Faint Object Camera and Spectrograph)を用いて取得した SN2006gy の後期スペクトルが発表されていました( 図2: 注3)。このスペクトルは確かに星周物質との衝突に起因する成分以外の様々な放射輝線を示していましたが、当時観測的に知られていたどの超新星のスペクトルとも異なり、また当時存在したすべての理論予測とは一致しないものでした。特に、 (1)元素に起因する放射輝線の幅が狭いこと、( 2)赤い側 (8000-8500Åあたり)に、超新星や他の天体にはみられない、正体不明 未同定)の放射が存在することが問題でした。 (1)は放出物質の膨張速度が 1500 km s-1 程度であることを示唆し、これは通常の超新星の 10-15%程度でしかありません。 (2)は、放出物質の性質に既知の超新星とは大きく異なる点があることを示唆します。
研究グループは、この後期スペクトルの謎の解明が SN2006gy の正体特定につながると考え、このスペクトルの理論再解析を行いました (注4)。過去 10 年間のスペクトル形成理論の進展から、上記の未同定放射輝線がイオン化されていない中性の鉄元素からの放射である可能性が浮上しました。研究グループは、太陽質量の 0.3 倍以上の量の鉄が放出されていれば、これら未同定放射の波長や強度が良く説明できることを理論解析から示しました。SN2006gy の正体として提唱されてきた大質量星の爆発では、一般的にはこのような大量の鉄は放出されません (典型的に太陽質量の 0.1 倍以下)。一方で、これまで SN2006gy のモデルとしては考えられてこなかった Ia 型超新星と呼ばれるタイプの超新星 (注5: 白色矮星の核暴走爆発)では大量の鉄が放出されることが知られています。
同時に、Ia 型超新星を含む超新星一般において、高速膨張( ~10,000 km s-1)のために放出物質は低密度になり、このような状況下では鉄はほぼすべてイオン化されるために中性の鉄からの放射は見られません。中性の鉄からの放射が強くなるためには、鉄が多く存在することに加えて、非常に高い密度( 通常の超新星の 100 倍以上の密度)が必要とされます。ここで、第二の謎である放射輝線の幅の狭さ (低速度の放出物質)が鍵となりました。仮に、もともと 10,000 km s-1 の速度で膨張していた物質が 1,500 km s-1 程度まで減速されると、その密度は 300 倍程度まで圧縮されます。つまり、通常の超新星が星周物質との衝突で 1500 km s-1 程度まで減速されたと考えれば、高密度という条件は自然な帰結として満たされます。実際、通常の Ia 型超新星を良く説明できるモデルを減速・ 圧縮したモデルに対しスペクトルを計算すると、SN2006gy の観測データとよく一致する理論スペクトルが自然に得られました (図2)。
研究グループは、さらにごく普通の Ia 型超新星が大量の星周物質に向かって衝突しながら膨張する場合の振る舞いと光度曲線の理論計算を行いました( 注6)。通常 (IIn 型超新星および SN2006gy に対する従来のモデル)は超新星放出物質の質量 (大質量星の爆発により放出される太陽質量の数十倍程度の物質)が星周物質質量 (太陽質量の数倍-10 倍程度)よりも大きい場合を取り扱うのに対し、今回は比較的小質量の超新星物質(太陽質量程度)がそれよりも大量の星周物質に向かって膨張するという、逆の状況になります。この結果、このような場合には、超新星物質は 1,500 km s-1 程度に減速され、爆発エネルギーの大部分 (1044 ジュール程度)を放射のエネルギーに変換し、200-300 日程度の期間にわたり放出することがわかりました。これらの性質は、後期スペクトルの性質のみならず、SN2006gy の光度やその進化と見事に一致するものです (図3)。つまり、SN 2006gy の正体が Ia 型超新星だとすると、これまで提唱されて来た大質量星の爆発というシナリオでは説明できない様々な観測結果を、矛盾なく、すべて当然の帰結として説明できることになります。
以上により、少なくとも一部の超高輝度超新星の起源が Ia 型超新星であることが判明しました。Ia 型超新星に至る親星進化においては連星進化が不可欠ですが、連星進化過程で白色矮星と大質量星の連星系がまれに発生し得ることが理論的に予測されています。この場合には連星相手の大質量星が膨張することで、白色矮星が相手の星に飲み込まれてしまう共通外層という現象が発生します。この場合に白色矮星がどうなるかは良くわかっていませんが、研究グループは、この際に白色矮星が大質量星のヘリウムからなるコアと合体し超新星爆発が起こるというシナリオを提唱しました (注7: 図4)。今後このようなシナリオをさらに検証することで、Ia 型超新星の進化経路、共通外層の物理といった、現在の恒星物理学における様々な未解明問題の糸口になることが期待されます。


図1 超高輝度超新星 SN2006gy のすばる望遠鏡 FOCAS による画像。発見から約 100 日後 最大光度時)の 2006 年 12 月 25 日には SN2006gy の発生した銀河よりも明るく輝いているが、爆発後約 400 日後 最大光度から約 300 日後)の 2007 年 9 月 17 日は非常に暗くなり、銀河そのものの明るさにほぼ埋もれてしまっている ©Koji Kawabata)。


図2 SN 2006gy の爆発後約 400 日経過したのちの後期スペクトル 赤)と通常の Ia 型超新星の膨張物質のモデルを減速・圧縮したモデルから予想される理論スペクトル 青)。左上の図は、従来未同定であった放射の波長域を拡大し、中性の鉄からの放射モデルと比較してある。Jerkstrand, Maeda, Kawabata より改変。


図3 SN 2006gy の光度進化 赤点)と、Ia 型超新星の放出物質が星周物質と衝突し減速される際に予測される光度曲線の比較。緑、黒、青の三種類の線は、それぞれ星周物質質量が太陽質量の 6 倍、13 倍、25 倍のモデル。太陽質量の 10 倍程度の質量の星周物質との衝突により光度および光度曲線が説明できるとともに、膨張物質は 1,500 km s-1 程度まで減速される。Jerkstrand, Maeda, Kawabata より改変して掲載。


図4 SN 2006gy の想像図 ©Roberto Iaconi & Keiichi Maeda)。白色矮星と大質量星からなる連星において、大質量の伴星の進化に伴う膨張により白色矮星が飲み込まれ共通外層を形成・ 放出するとことで高密度の
星周物質を形成し、残された伴星コアと白色矮星が衝突・合体し超新星爆発を引きおこす様子を示す。

3.波及効果、今後の予定
超新星・ 突発天体研究は現在急激に発展しつつある分野です。発見数、観測データの質・ 量ともに急速に増大しており、超高輝度超新星の観測でもさらなる進展が期待されます (注8)。超高輝度超新星は遠方宇宙で発生したものを検出することができるため、遠方宇宙 (すなわち過去の宇宙)における恒星形成史の解明の一助になると期待されています。そのためには、どのような星が爆発したものであるかという情報が重要になり、本研究の成果はこのような超高輝度超新星を用いた遠方宇宙の探査における基礎構築につながります。
大量の星周物質が存在する中での白色矮星の核爆発 (Ia 型超新星)の発生源として、白色矮星と大質量星からなる連星の激しい衝突合体 (共通外層)が有力なシナリオの一つとなります。Ia 型超新星に至る親星進化には多くの未解明問題があります。このような極限的状況も作り得るような親星進化を考えなければいけないという点で、本成果は Ia 型超新星の起源の理解にも影響を与えるものです。また、連星の衝突・ 合体である共通外層進化は恒星進化の分野で最大の未解明問題であり、理論シミュレーションの困難さに加え、直接的な観測対応天体もほとんど知られていません。今回の成果は、その理解の進展につながると期待されます。

4.研究プロジェクトについて
本研究は、下記の研究費の支援を受けて行われました。
● 18H05223 基盤研究 S「 爆発直後からの観測による Ia 型超新星の起源解明」 (代表 土居守、東大 / 分担 前田啓一、京大)
● 18H04585 新学術領域研究・公募研究「多次元・多波長輻射輸送手法の開発で切り開く爆発天体現象研究のフロンティア」 (代表 前田)
● 17H02864 基盤研究 B「 超新星から迫る大質量星の終末進化 最期の 100 年から最終末期 1 年へ」( 代表 前田)
● 17684004 若手研究(A)「 常設1露出型可視偏光撮像器による高エネルギー天体現象の研究」 (代表 川端弘治、広島大)
● 18H03720 基盤研究(A)「全天可視偏光サーベイで解き明かす銀河系構造と宇宙突発現象のメカニズム」 (代表 川端弘治、広島大)

<用語解説>

(注 1)極超新星
通常の超新星は 1044 ジュール程度の爆発エネルギーを持ちますが、大質量星起源の超新星のうちごく一部は通常の 10 倍以上の爆発エネルギーを持つことが知られています。通常の超新星よりもさらに激しい爆発として、極超新星と呼ばれることがあります。謎の高エネルギー突発天体であるガンマ線バーストに付随する超新星もこの対応の超新星です。
参考 URL http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/research/research_results/2018/190117_1.html

(注2)超新星の後期スペクトルを用いた研究
内側まで見通せるという特徴から、様々な応用方法があります。本研究グループは、超新星後期スペクトルを用いた研究により様々な成果をあげてきました。例えば、以下のようなものがあります。
参考 URL https://www.ipmu.jp/ja/node/757 https://www.ipmu.jp/ja/feb-1-2008
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/research/research_results/2018/190305_1.html

(注3)SN2006gy の後期スペクトル
以下の論文で発表されました。
参考論文 Kawabata, K., Tanaka, M., Maeda, K., et al. 2009, The Astrophysical journal, 697, 747

(注4)スペクトル理論解析
本論文においては、Jerkstrand 博士の開発したスペクトル計算コードを用いています。
参考論文 Jerkstrand, A., Fransson, C., Kozma, C. 2011, Astronomy and Astrophysics, 530, A45

(注 5)白色矮星と Ia 型超新星
白色矮星は、太陽質量の 8 倍よりも軽い星において核融合反応が終わった後に残る中心核です。もともとの外層は剥がされて、中心核のみが残ったものが白色矮星となります。非常に高密度で、質量は太陽と同じくらいあるが大きさは地球ほどしかありません。白色矮星には自重を支えられる限界の質量 チャンドラセカール限界質量)があることが知られていて、その限界質量は太陽質量のおよそ 1.4 倍です。このことから、Ia 型超新星は放出物質の質量 太陽の 1.4 倍程度)、爆発エネルギー 1044 ジュール程度)が非常に均一であることが知られています。

(注6)光度曲線理論解析
本論文においては、以下の数値計算コードを用いています。
参考論文 Morozova, V., et al. 2015, The Astrophysical Journal, 814, 63 参考 URL https://stellarcollapse.org/SNEC

(注7)共通外層における、白色矮星とヘリウムコアの衝突合体
白色矮星は生まれた際に 8 太陽質量よりも軽い星の最終形態のため、連星相手の伴星は比較的軽い星になります。しかし、連星進化中に伴星に質量を輸送することで、10 太陽質量よりも重い伴星を持つことも起こり得ます。
また、Ia 型超新星の一部は、白色矮星が急激にヘリウムを降着することで引きおこされることが提唱されています。共通外層中での白色矮星とヘリウムコアの衝突・ 合体は急激なヘリウム降着を引き起こすため、この爆発機構により Ia 型超新星が発生することが考えられます。
参考 URL http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/research/research_results/2017/171005_1.html

(注8)急速に発展する超新星・突発天体研究
夜空に突然現れる天体を突発天体と呼びます。超新星がその代表です。広島大学かなた望遠鏡は、超新星の観測で様々な成果をあげています。いよいよ稼働を開始した京都大学 3.8 メートル)せいめい望遠鏡においても、重要な研究対象として 2019 年度初頭より大規模な観測が開始されています。<研究者のコメント>
今回の研究は、約 10 年前に発表されていたにもかかわらず一貫した解釈が得られていなかった観測データに対し、その後の研究の進展を踏まえて改めて理論解析を行ったものです。近年の天文観測技術の目覚ましい発展により急激にデータが増え、京都大学・ せいめい望遠鏡も超新星観測研究の一翼を担っていくと期待していますが、常に新しい視点でデータを見直し続けなければいけないということを実感しています。

<論文タイトルと著者>
タイトル :A Type Ia supernova at the heart of superluminous transient SN 2006gy (超高輝度超新星SN2006gy は Ia 型超新星により引き起こされた)
著 者: Anders Jerkstrand1.2. , Keiichi Maeda3.4. , Koji Kawabata 5.
著者所属 : 1Max-Planck-Institute for Astrophysics, Germany.
2 The Oskar Klein Centre, Department of Astronomy, Stockholm University, Sweden.
3 Department of Astronomy, Kyoto University, Japan.
4Kavli Institute for the Physics and Mathematics of the Universe, The University of Tokyo, Japan.
5Hiroshima Astrophysical Science Center, Hiroshima University, Japan.
掲 載 誌: Science (24 January 2020)

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