2018/08/17 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構
国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、2020年度のH3ロケット試験機1号機の打上げに向け、H3ロケット用固体ロケットブースタ(SRB-3)の開発を行っています。
その一環として、設計の妥当性の確認等を目的とした実機型モータ地上燃焼試験について、下記のとおり実施することをお知らせいたします。
記
試験実施日:平成30年8月25日(土)
試験場所:種子島宇宙センター 竹崎固体ロケット試験場
なお、天候や作業進捗状況によって試験実施日を変更することがあります。
SRB-3(エスアールビー・スリー)は、2020年度に試験機1号機の打ち上げが予定されている新型ロケット「H3(エイチスリー)」の固体ロケットブースタです。
固体ロケットブースタは、ロケット発射直後の推力を補う役割を担っており、約100秒燃焼した後、役目を終え、ロケットから切り離されます。H3ロケットではこのSRB-3を0本、2本、4本と付け替えることができるため、様々な大きさの人工衛星を打ち上げることができます。
今回、試験を予定しているのは「実機型モータ」と呼ばれる試験用のSRB-3で、燃料タンクであるモータケースに固体燃料を入れて点火し、燃焼時の特性などが設計意図どおりであるかを確認します。この試験により得られたデータをフライト用SRB-3の設計に反映します。
その燃焼試験の模様を、地上燃焼試験場から約900mの位置にある、現地、種子島宇宙センター竹崎展望台からライブ中継します。H3ロケットの開発現場を映像を通じて体感ください。
H3プロジェクトミッションマーク
●中継日
平成30年8月25日(土)
●放送予定時刻
10:50~11:05頃
●ご留意願います
- 今回の配信は株式会社ニコン殿の協力を得て、実験的に実施するものです。
- 試験の進行状況や気象条件に応じ、配信日・配信時間等が変更または急遽中止になる場合があります。 あらかじめご了承ください。
- 本試験結果については、後日HPに掲載致します。
SRB-3とは?
SRB-3はコンポジット推進薬を用いた固体ロケットで、H3ロケット用の固体ロケットブースタとして開発しています。 H-IIAロケットとH-IIBロケットに用いられているSRB-Aで培った技術を活用しつつ、簡素化、低コスト化を追求しています。
具体的には、第1段機体と結合・分離する機構について、SRB-Aで採用していたスラストストラットと分離モータを用いた方式から、 スラストピンと火薬によるガスアクチュエータ(分離スラスタ)を用いた方式に変更し、結合箇所を大幅に減らします。 また、SRB-Aでは可動式だったノズルを固定式にしています。さらに、燃料タンクと燃焼室を兼ねるモータケースや各構成品については、低コスト化と軽量化を施します。 モータのサイズはSRB-Aとほぼ同じであり、将来はイプシロンロケットの第1段にも適用される計画です。
SRB-3の概要
もっと詳しく
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SRB-3(ロケットナビゲータ)