2018-02-13 環境省
平成30年2月17日(土)に静岡県富士宮市において、家畜ふん尿等に由来するバイオマス発電プラントの完成式を開催します。当該プラントは地域内に存在する家畜ふん尿や食品残さ等のメタン発酵にて生じた消化液を下水処理施設で適正に処理することにより、地域環境を保全しつつ、メタンを活用したバイオマス発電で得られた電力・熱を下水処理施設等に供給して二酸化炭素削減を図り、低炭素社会と循環型社会を同時達成する処理モデルの構築を目指すことを目的とした環境調和型バイオマス資源活用モデル事業の一環として、建設したものです。
1.「環境調和型バイオマス資源活用モデル事業」の概要
二酸化炭素削減目標達成のため、地域資源を活用した再生可能エネルギー導入拡大への期待が高まる中、家畜ふん尿や食品残さ等から得られるメタンを活用したバイオマス発電が展開されているものの、メタン発酵において生じる消化液を液肥として牧草地等に散布することによる地下水への影響が懸念されており、顕在化している例もあります。本事業では、低炭素社会と循環型社会を同時達成する処理モデルの構築を目的として、以下の3つの要素を連携させ、二酸化炭素削減と消化液の処理を両立させたモデルの実証を行います。
1.家畜ふん尿等のメタン発酵において生じる消化液の処理の課題解決
2.下水処理場における処理能力の有効活用
3.バイオガス発電によって得られるエネルギーの有効活用
具体的には、管内の家畜排せつ物を原料としたバイオマスプラントにおいて生じた消化液を下水処理場に運搬・処理することとし、バイオマスプラントによって発電された電力についてはバイオマスプラント内で利用するほか、電力会社の送配電の活用により下水処理場に供給し、消化液の処理に必要なエネルギーとして利用することで温室効果ガス削減を目指すものです。本事業の実施体制は以下の通りです。
・代表事業者 富士開拓農業協同組合
・共同事業者 富士宮市、富士設計株式会社、JNCエンジニアリング株式会社