雲母等に含まれる非交換態カリウムの放射性セシウム吸収抑制効果の可能性について

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2020-07-17 京都府立大学

福島県および周辺県の水田では,土壌中の放射性セシウムの吸収抑制のため、カリウムの追加的な施用が実施されています。

現在、土壌中の交換態カリウム量や過去の全量全袋検査の実績等により、吸収抑制対策としての追加的なカリウム施肥を卒業している地域もありますが、土壌中の植物が使いやすいカリウム(交換態カリウム)の量は、施肥や稲わらの還元など適切な管理を行わなければ、作物への吸収やほ場外への流出により徐々に減少し、将来的に放射性セシウムの米への移行リスクが高まることが懸念されています。

この度、京都府立大学の中尾淳准教授,矢内純太教授らと農研機構東北農業研究センターの共同研究グループ*は,福島県広域の水田から採取された土壌と玄米を分析し,雲母鉱物が土壌に多く含まれていればカリウム不足が補われるため,カリウム追加施肥を行わなくても玄米への放射性セシウムの移行が増加しにくいことを明らかにしました。

今後,土壌の雲母含量を簡易推定する分析方法を確立し,移行リスクが上昇し始める閾値を決定することで,カリウム施肥量を減らすことに伴い放射性セシウムの移行リスクが上昇する水田と,比較的リスクが上昇しにくい水田を見分ける方法の確立が期待されます。

本研究成果は,国際学術誌Science of the Total Environment に 6 月 25 日 午前 0 時 GMT) に オンライン 掲載され ました 。

論文タイトル:

Advanced approach for screening soil with a low radiocesium transfer to brown rice in Fukushima based on exchangeable and nonexchangeable potassium

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