電子機器を代替するフレキシブルなナノチューブフィルムのアンテナ

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2019/6/10 アメリカ合衆国・ライス大学

 (Antennas of flexible nanotube films an alternative for electronics)

電子機器を代替するフレキシブルなナノチューブフィルムのアンテナ

Rice University alumnus Amram Bengio holds a flexible nanotube film antenna. The antenna, which has proven as efficient as those made of copper wire, can essentially be painted onto devices. (Credit: Jeff Fitlow/Rice University)

・ ライス大学が、ワイヤレスアプリケーションにおいて銅とほぼ同等の効率性を提供する、カーボンナノチューブ(CNTs)フィルム製のアンテナを開発。強靭、フレキシブルでデバイスに塗布することで使用できる。

・ 米国立標準技術研究所(NIST)で実施した同アンテナの試験結果では、一般的に使用される銅フィルムの性能に匹敵する導電性に加え、薄く製造しても高い周波数に対応できることを確認。

・ ナノチューブベースのアンテナとその元来の特性には、アンテナ放射効率と周波数の関係が適用されなかったが、今回開発したより高度なフィルムの実験では、これを覆す結果が得られた。

・ 同アンテナは、5、10、14GHz の周波数において金属製アンテナに劣らない性能を提示。現在の WiFi や Bluetooth でも未利用の、来る 5 世代通信(5G)のアンテナが使用する周波数を目指した。

・ CNT フィルムの作製では、最長で 8 ミクロンの単層 CNT を溶解した酸ベース溶液を平面に塗り広げ、せん断応力によって CNT が自己整列する現象を利用。金属の微量積層のバッチプロセスには気相成長が広く採用されているが、液相プロセスではよりスケーラブルで連続的なアンテナ製造が可能となる。

・ CNT フィルムは 1~7 ミクロンの薄さ。銅製のそれを超える機械特性を付与する、強力なファンデルワールス力の作用でナノチューブが保持される。・ 同 CNT フィルムアンテナは、5G ネットワークに加え、航空機、特に重量が重要となるドローン、石油・ガス探査でのワイヤレス遠隔測定や、次世代 IoT アプリケーションに適すると考える。

・ 本研究は、米空軍科学研究局(AFOSR)、米国防省(DOD)および National Defense Science and Engineering Graduate Fellowship が支援した。

URL: https://news.rice.edu/2019/06/10/antennas-of-flexible-nanotube-films-an-alternative-forelectronics2/?utm_source=Homepage&utm_medium=antenna&utm_campaign=Homepage%20News

(関連情報)

Applied Pyisics Letters 掲載論文(アブストラクトのみ:全文は有料)

Carbon nanotube thin film patch antennas for wireless communications

URL: https://aip.scitation.org/doi/10.1063/1.5093327

<NEDO海外技術情報より>

0501セラミックス及び無機化学製品0504高分子製品
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