酸化ガリウムでヒートアップする新しい半導体開発

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2019/7/22 イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校

 (Search for new semiconductors heats up with gallium oxide)

Abstract Image

・ イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校が、MacEtch 法(metal-assisted chemical etching)により、高アスペクト比を有する 3D ナノ構造のベータ酸化ガリウム(β-G2O3)パワー半導体の作製に成功。
・ MacEtch 法はデリケートな半導体表面をあまり損傷しないことから、従来の乾式エッチング技術より優れている。
・ 酸化ガリウムは、高電圧エレクトロニクスや高速スイッチングの低電圧エレクトロニクスで必要となる、電子が自由に移動できる広いエネルギーギャップを有するが、高純度のシリコンに比して結晶構造が複雑なためエッチングプロセスでの制御が難しい。
・ 本研究では、結晶方位に対する金属触媒の配置方向により、三角錐、台形および先細の 3D フィン構造をβ-G2O3 基板上に作製。これらは最適な形状ではないものの、エッチング処理していない平坦なβ-G2O3 表面に比して導電性に優れることを発見。原子レベルでの特性評価では、優良な界面品質を備えたβ-G2O3 が MacEtch 法で製造できることがわかった。窒化ガリウム(GaN)の低コスト代替としての可能性が期待できる。
・ ただし、同エッチングプロセス速度が極めて遅いことと、同材料の結晶構造の複雑性により、効率的にエネルギーを使用できる垂直な 3D フィン構造の形成が困難なことが現在の課題。エッチング速度が向上すれば、それぞれに異なる全ての結晶方位に反応する時間を節約できるため、垂直な 3D フィン構造が形成できると考える。
・ 高出力エレクトロニクスでは多量の熱を発するため、デバイス開発者らは熱処理方法を探求している。今回実証したような 3D 構造は、デバイスタイプによっては放熱を促進すると考える。・ 本研究は、米国立科学財団(NSF)と米エネルギー省(DOE)が支援した。
URL: https://news.illinois.edu/view/6367/801428

(関連情報)
ACS Nano 掲載論文(アブストラクトのみ:全文は有料)
High Aspect Ratio β-Ga2O3 Fin Arrays with Low-Interface Charge Density by Inverse MetalAssisted Chemical Etching
URL: https://pubs.acs.org/doi/10.1021/acsnano.9b01709

<NEDO海外技術情報より>