中国・江蘇沙鋼のLD(BOF)転炉2基に向け自動出鋼システムを受注

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2019-05-30 プライメタルズテクノロジーズ

· プライメタルズテクノロジーズ製自動出鋼システムの初めての実機適用

· 出鋼時間の短縮

· スラグキャリーオーバーの最小化により脱リン能力が向上

· オペレータに依存しない最適出鋼性能

· 作業の安全性向上

   プライメタルズテクノロジーズ(Primetals Technologies)は、中国の鉄鋼メーカーである江蘇沙鋼集 団有限公司(Jiangsu Shagang Group Company Limited:江蘇沙鋼)の江蘇省張家港にある転炉製鋼所 の LD(BOF)転炉 2 基に向け、自動出鋼システムを受注しました。これは、当社が製鉄所において初 めて実機適用する自動出鋼システムとなります。今回の近代化プロジェクト計画により、出鋼時間を短 縮し、スラグキャリーオーバーを最小化して、その後の脱リン能力を向上させます。自動出鋼シーケン スは出鋼パフォーマンスを最適化し、オペレータの経験の影響を受けないようにします。さらに、この システムの導入により、作業の安全性が大幅に向上します。新しい自動出鋼システムの稼働は、2019 年の第 3 四半期に予定されています。

   江蘇沙鋼は中国最大の民間製鉄会社で、年間生産量は銑鉄 3190 万トン、粗鋼 3920 万トン、圧延製品が 3720 万トンです。製品範囲には厚板、熱延コイル、鋼線、鉄筋および特殊丸棒鋼を含み、粗鋼は LD (BOF)転炉によって製造されます。

   当社による転炉操作システムの更新には、自動出鋼ハードウェアおよびセンサーシステム、取鍋への過 剰な溶鋼装入を避けるための安全システム、自動出鋼シーケンス機能の実装、安全出鋼機能の追加、な らびに既存のスラグストッパーシステムの統合などが含まれます。

   当社によって開発・設置された自動出鋼システムは「デジタルアシスタント」として機能し、炉の位置、 出鋼中の取鍋台車の移動、合金化用のシュートの位置などを調整する転炉出鋼操作を、安全かつ完全自 動で行うことが可能です。設置されたスラグ識別システム(例として、光学または磁気によるスラグ検 出およびスラグストッパーシステム)と組み合わせることで、取鍋への転炉スラグのキャリーオーバー が最小化されます。

   転炉処理が終了すると、オペレータがボタンを 1 つ押すだけで自動出鋼操作が開始されます。転炉は自 動的に初期出鋼角度に傾斜され、完全な自動出鋼操作が実施されます。出鋼作業の実施中は関係するす べての装置が同時に調整されます。オペレータの主な業務は出鋼の進捗を監視することです。炉体およ び取鍋台車の位置、取鍋への合金投入システム、スラグ検出器とスラグストッパーの設置は、ソフトウ ェアモジュールで制御されます。傾斜最大速度、オンライン重量監視、取鍋装入レベル検出器などの複 数の安全機能が自動出鋼に含まれています。例外的な出鋼状態により発生する特殊な要件に適合させた り、操作の安全性を確保するために必要であれば、いつでもオペレータが関与することが可能です。自 動出鋼はすべての転炉形式に適用可能であり、また出鋼作業の最終段階におけるスラグ排出にも使用で きます。

   完全に自動化された転炉操業とは、転炉製鋼における装入、吹き込み、出鋼、合金添加に必要なプロセ スのすべてのシーケンスを自律的に実行できることを意味します。そのため、自動出鋼は、完全にデジ タル化されたスマート製鉄プラントを実現するために不可欠な要素の 1 つです。

LD(BOF)転炉の出鋼。新たに開発されたプライメタルズテクノロ ジーズの自動出鋼システムは、生産性と作業の安全性を高めます。 江蘇沙鋼の張家港製鉄所に同じタイプの実機が初めて設置されます。

報道関係お問い合わせ先: プライメタルズ テクノロジーズ ジャパン株式会社 社長室(広報担当:山下)

0107工場自動化及び産業機械0701鉄鋼生産システム
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