1701物理及び化学

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縺(もつ)れ結晶に起因した「超伝導反強磁性」状態を発見

局所的に空間反転対称性が破れた結晶に起因した超伝導相内部で実現する特殊な反強磁性状態を発見しました。
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電子の強いスピン軌道相互作用がもたらす量子干渉によりフラットバンドが実現

遷移金属酸化物CsW2O6の理論モデルで、タングステン原子由来の強いスピン軌道相互作用によって、フラットなエネルギーバンドが現れることを発見した。電子がスピン軌道相互作用によってスピンの向きを回転させながら伝搬して量子干渉を起こすという新しいフラットバンドの発現機構を、数学的に厳密に明らかにした。
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磁性絶縁体内部で現れるマヨラナ粒子の性質を解明 ~磁場の方向によって粒子数を制御可能~

蜂の巣格子を持つ磁性絶縁体a-RuCl3 (塩化ルテニウム)の試料端(エッジ)においてマヨラナ粒子が存在することは報告されていましたが、試料内部(バルク)の状態は不明でした。磁場中比熱の精密測定により、試料内部でマヨラナ粒子が存在し、その現れやすさが蜂の巣格子面内での磁場方向に強く依存することが明らかとなりました。試料内部のマヨラナ粒子が、環境ノイズに強いトポロジカル量子コンピューターを可能にする「非可換エニオン」の元となる、というキタエフ模型の理論の基礎特性を裏付ける結果であり、非可換エニオンの理解が進展することが期待されます。
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二次元ディラック電子の量子異常を実証~トポロジカル絶縁体表面での半整数量子ホール効果を観測~

トポロジカル絶縁体と磁性トポロジカル絶縁体の積層薄膜において、半整数(1/2)に量子化されたホール伝導度を観測しました。トポロジカル絶縁体表面に存在する単一の二次元ディラック電子に関する量子異常を反映したもので、今後、単一ディラック電子を利用したさらなる基礎物理研究の展開が期待できます。
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超伝導体の実用化に繋がる物質を発見!~環境・エネルギー問題の解決に期待~

超伝導体の実用化に繋がる物質を発見しました。超伝導体はごく限られた物質でしか見つかっておらず、しかも超伝導の特性を発揮できる環境が日常とはかけ離れているのが現状です。より日常に近い環境で超伝導体を実現していく為の重要な発見をしました。
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様々な次元を持った図形の世界を現実の物質の世界で実現することに成功

物質の次元性と機能の一般的関係を発見しました。任意の物質の次元を2.5次元から3.0次元の間で自由に調整できる方法を10年程前に発見し、その次元性を変えた効果が物質の機能をどう変えるか、個別の物質や機能によらない、一般的な法則が見つかったという成果です。
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カゴメ格子に由来する磁気熱電効果の増大機構の発見~高機能磁気熱電変換材料の新たな物質設計指針へ~

鉄を主とするカゴメ格子強磁性体Fe3Snにおいて巨大な磁気熱電効果(=異常ネルンスト効果)が発現することを発見しました。加えて、第一原理計算を用いたコンピュータシミュレーションによる電子状態の解析の結果、ノーダルプレーンと呼ばれる特殊な電子状態が、カゴメ格子強磁性体Fe3Snにおける巨大な磁気熱電効果の起源となっていることが明らかとなりました。
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固体中電子の電磁応答の統一~分子性固体における大きな反磁性と電気伝導の量子化~

「ディラック電子系」と呼ばれる物質の磁化率と電気伝導度の間のスケーリング則(比例関係)を発見し、この電磁応答の統一が特殊相対性理論における「時間と空間の対称性」に対応していることを見いだしました。グラフェンやトポロジカル絶縁体など、次世代デバイスの候補材料における電磁応答の理解の基盤になると期待できます。
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惑星誕生のゆりかごを揺らす飛来天体

すばる望遠などを用いた多波長観測により、若い星系に飛来した天体が原始惑星系円盤を乱す様子が明らかにされました。星系への「侵入者」が原始惑星系円盤に作用する様子を包括的に調べた観測は本研究が初めてです。
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熱い抱擁を遂げた双子星の末路を解明

今回観測した、水蒸気分子が放つ強力なメーザー(レーザーの電波版)が観測される双極高速ガス流を伴う「宇宙の噴水」天体のほとんどが、星の質量の半分にも達する大量の物質をこの一瞬の間に星の外へ吐き出していることを突き止めました。これら物質の量を見積もるために、分厚い共通外層の中までも見通すことができる電波の輝線(炭素・酸素原子の微量同位体を含む一酸化炭素分子が放つ電波)を観測しました。これらの輝線は、アルマ望遠鏡の驚異的な感度によって「宇宙の噴水」天体で今回初めて検出されました。これら輝線の強さから、「宇宙の噴水」天体を成す星は、もともとは太陽程度、大きくてもその2~3 倍の質量しか持たない星であることが分かりました
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磁石の中で自然と現れる「止まった波」~超放射相転移が起こる磁石を発見~

エルビウムオルソフェライト(ErFeO3)と呼ばれる磁性体の実験データから理論モデルを構築し、約4ケルビン(マイナス269度)で起こる相転移が、磁気的な波が止まった形で自然と現れる超放射相転移であることを見いだしました。この磁気的な波は、超放射相転移が起こった際に、特殊な量子論的な状態となることが知られています。今後、量子センシングや量子コンピューティングなどの量子技術への応用が期待されます。
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反物質と太陽の重力相互作用~1兆分の16の精度を持った時計と反時計の比較~

陽子と反陽子の質量電荷比(質量/電荷)をそれぞれ測定し、1兆分の16という超々高精度で両者が一致していること、さらにアインシュタインの「弱い等価原理」が3%の精度で成立していることを明らかにしました。
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