2025-03-12 ニューヨーク大学
ニューヨーク大学(NYU)とブリティッシュコロンビア大学(UBC)の数学者たちは、長年未解決だったKakeya集合予想の3次元版を解決した。1917年に日本の数学者柿内荘一が提起したこの問題は、平面上で針を180度回転させるのに必要な最小領域を求めるものであり、幾何学的測度論や調和解析と深く関係している。研究チームは、Kakeya集合がゼロ体積になり得るが、それでも3次元的な構造を持つことを証明した。この成果は、数学界で21世紀の最も重要な業績の一つと評価され、今後、調和解析、数論、コンピュータ科学や暗号理論への応用が期待される。
<関連情報>
- https://www.nyu.edu/about/news-publications/news/2025/march/mathematicians-move-the-needle-on-decades-old-problem.html
- https://arxiv.org/abs/2502.17655
凸集合の結合の体積推定と3次元のカケヤ集合予想 Volume estimates for unions of convex sets, and the Kakeya set conjecture in three dimensions
Hong Wang、Joshua Zahl
arXiv 2025年2月24日提出
DOI:https://doi.org/10.48550/arXiv.2502.17655
抽象的な
R3 の δ チューブの集合を研究します。この集合は、共通の凸集合 V 内にあまり多くのチューブを含めることができないという性質を持っています。このような集合のチューブの和集合は、ほぼ最大の体積を持つ必要があることを示します。結果として、R3 のすべての Kakeya 集合は、ミンコフスキー次元とハウスドルフ次元が 3 であることを証明します。