餌のプランクトン減少がカタクチイワシの再生産に悪影響

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2022-11-18 愛媛大学

研究のポイント

  • 春~初夏のカタクチイワシの主要な餌である動物プランクトンが減少していることを発見しました。
  • その結果、カタクチイワシの雌は痩せ、質の悪い卵を産むことになり、発育初期の生き残りが著しく悪いことを発見しました。
  • 燧灘のカタクチイワシのシラスやカエリ(仔稚魚)が近年、極度の不漁に陥っているのは、こうした影響の結果と考えられます。

研究の概要

瀬戸内海は国内有数の生産性の高い海域ですが、近年では小型魚類等の水産資源の減少が顕著であり、栄養塩濃度の低下との関係性が指摘されています。瀬戸内海中央の燧灘(ひうちなだ)では、カタクチイワシのシラスやカエリの漁獲量が2000年代初頭から急激に減少し、原因究明が強く求められてきました。

水産研究・教育機構、香川県、愛媛大学、広島大学の共同研究チームは、長期間に及ぶ野外調査や飼育実験により、燧灘におけるカタクチイワシ漁獲低迷の原因を調べました。

その結果、春~初夏のカタクチイワシの主要な餌である動物プランクトンが減少していること、それによりカタクチイワシの雌が痩せ、質の悪い卵が産まれることになり、発育初期の仔魚の生き残りが著しく悪くなっていることを発見しました。そして、動物プランクトンの減少には、栄養塩不足で餌となる植物プランクトンが減少したことや水温の変化も影響していると考えられており、これらの複合的な要因が燧灘におけるシラスやカエリの漁獲量減少に影響を及ぼしていると考えられます。

本研究は、水産庁の漁場環境改善推進事業のうち「栄養塩の水産資源に及ぼす影響の調査」等により実施されたものです。

詳しい資料は≫

本件に関する問い合わせ先

国立研究開発法人 水産研究・教育機構 水産技術研究所

養殖部門 生産技術部 主任研究員 米田 道夫

経営企画部広報課

香川県 農政水産部水産課 総務・栽培推進グループ 主任 藤田 辰徳

国立大学法人 愛媛大学 沿岸環境科学研究センター 講師 吉江 直樹

総務部広報課 広報チーム

国立大学法人 広島大学大学院 統合生命科学研究科 准教授 冨山 毅

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