巨大な赤ちゃん星を取り巻く降着円盤の発見

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2022-06-17 国立天文台

中国科学院上海天文台のシン・ルー氏らの国際研究チームは、銀河系中心部に、太陽の32倍の質量をもつ赤ちゃん星(原始星)を取り巻く降着円盤を発見しました。これほど巨大な原始星の周りに降着円盤が観測された例は珍しく、さらには、この降着円盤には二本の渦巻き腕が見られます。渦巻き腕は、1万年以上前に別の天体が接近・通過した影響によって形成されたと考えられます。今回の発見は、これまでよくわかっていなかった重い星の形成にも、軽い星と同様に降着円盤を介した成長過程が関係している可能性を示すものです。

赤ちゃん星を取り巻く降着円盤と接近・通過した天体の時間変化を追った数値シミュレーション画像(a-c)。左下から、接近時、それから4,000年後、8,000年後の様子。通過後、降着円盤に渦巻き腕が見られる。アルマ望遠鏡によって観測された渦巻き腕をもつ降着円盤とその周りにある2つの天体の電波画像 (d)。天体同士が最も接近した時から約12,000年が経過していると推測される。
Credit: Lu et al.
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太陽のような軽い星は、星の材料となる分子ガスの塊の中に円盤が形成され、その円盤を通して周囲のガスが中心へと降り積もり形成されることが知られています。赤ちゃん星(原始星)を取り巻く降着円盤は「原始星円盤」とも呼ばれ、星のゆりかごのような存在です。一方、太陽質量を大きく超える重い星(大質量星)、特に進化が速いO型原始星の形成については、軽い星と同じ過程なのか、あるいは、別の過程を経て形成されるのかはまだよくわかっていません。

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