アルマ望遠鏡が見た部分日食

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2019-07-11  国立天文台

2019年7月2日、南米の一部で皆既日食が見られました。アルマ望遠鏡のあるアタカマ高地では、太陽の76%が月に隠される部分日食となりました。この部分日食を、アルマ望遠鏡の日本製12mアンテナ1台で日食の様子を電波観測することができました。ここでは、27枚の観測画像をつないだ短い動画をご紹介します。

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2019年7月2日に起きた部分日食を、アルマ望遠鏡の1台のアンテナで観測した連続画像。太陽の前を月が横切る様子が、電波による観測でもよくわかります。
Credit: Masumi Shimojo (NAOJ), Antonio Hales (NRAO/ALMA), Akihiko Hirota (NAOJ/ALMA); ALMA (ESO/NAOJ/NRAO)

観測を担当した合同アルマ観測所の天文学者アントニオ・へレス氏は「アルマ望遠鏡のアンテナで日食を観測するには、多くのスタッフの手を借りる必要がありました。悪天候で観測はやや苦戦しましたが、最終的には良い画像を得ることができてうれしく思います。」とコメントしています。

日食が起きていたころ、標高5000mのアルマ望遠鏡山頂施設は雲に覆われ、秒速10mを超える風が吹いていました。さらに週末には雪が降ったため、合同アルマ観測所の技術部門のスタッフが雪の影響を取り除く作業を続けていました。この作業は日食直前に完了し、アルマ望遠鏡アンテナを使った日食観測を始めることができました。しかし秒速15mを超える風が再び吹き始めたため、日食の終了を待たずに観測は終了となりました。

観測データの較正を担当した国立天文台の下条圭美 助教は、「観測準備は約1ヶ月前から始めていましたが、悪天候が伝えられていたので、観測を諦めていました。悪天候の中、アンテナを整備してくれた現地スタッフに感謝しています。アルマ望遠鏡にとって太陽は明るすぎて大きすぎる天体なので、日食観測には色々な工夫がなされています。太陽に月の影が映った画像を見たときは、感動と共に安堵しました。」と語っています。

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