いつ、どのように星は減量するのか
2019-03-05 京都大学
方其亮 理学研究科修士課程学生、前田啓一 同准教授らの研究グループは、太陽の質量の10倍を超えるような重い星が超新星爆発に至る最終段階で水素外層およびヘリウム層を失う機構を特定しました。
重い星は中心から酸素コア、ヘリウム層、水素外層という特徴的な構造を作ります。多くの星で水素やヘリウムからなる外層部は宇宙空間に放出されることが知られていますが、その外層放出を引き起こす原因はわかっていませんでした。
本研究グループは、連星相手の伴星への水素外層流出と自分自身の活動性によるヘリウム層放出という二つの過程が段階的に作用することで外層が放出されることを明らかにしました。本研究により、観測されている様々なタイプの超新星の観測的性質を統一的に理解することが可能になり、これまで謎とされていた重い星の終末進化の解明に向けた一歩となることが期待されます。
本研究成果は、2019年3月5日に、国際学術誌「Nature Astronomy」のオンライン版に掲載されました。
図:本研究成果で明らかにされた、大質量星の終末期進化の新しい描像(画像提供:前田啓一)
書誌情報
【DOI】 https://doi.org/10.1038/s41550-019-0710-6
Qiliang Fang, Keiichi Maeda, Hanindyo Kuncarayakti, Fengwu Sun & Avishay Gal-Yam (2019). A hybrid envelope-stripping mechanism for massive stars from supernova nebular spectroscopy. Nature Astronomy.
詳しい研究内容について
―いつ、どのように星は減量するのか―
概要
京都大学大学院理学研究科 方其亮 修士課程学生、前田啓一 同准教授を中心とする研究グループは、太陽 の質量の 10 倍を超えるような重い星が超新星爆発に至る最終段階で水素外層およびヘリウム層を失う機構を 特定しました。重い星は中心から酸素コア、ヘリウム層、水素外層という特徴的な構造を作ります。多くの星 で水素やヘリウムからなる外層部は宇宙空間に放出されることが知られていますが、その外層放出を引き起こ す原因はわかっていませんでした。研究グループは、連星相手の伴星への水素外層流出と自分自身の活動性に よるヘリウム層放出という二つの過程が段階的に作用することで外層が放出されることを明らかにしました。 これにより、観測されている様々なタイプの超新星の観測的性質を統一的に理解することが可能になります。 これまで謎とされていた重い星の終末進化の解明に向けて大きな一歩となります。
本研究成果は、2019 年 3 月 5 日に国際学術誌「Nature Astronomy」にオンライン公開されました。研究成果のポイント
● 太陽の 10 倍を超えるような重い星(大質量星)が外層を失う過程は大きな未解明問題とされてきた。
● まず連星伴星への外層流出により水素外層が失われ、その後は質量に応じて自分自身の活動性によりヘリ ウム層を宇宙空間へ放出する、という二種類の機構が段階的に働いていることが判明した。
● 直接的な観測が難しく理論も確立していない、大質量星の終末期進化の描像を探る鍵となる。1.背景
太陽の 10 倍以上の質量をもつ重い星(以下、「大質量星」)はその生涯の最後に超新星爆発を起こします。 恒星の集団である銀河の明るさと同程度に達するという、宇宙の中で最も明るく激しい現象の一つです。超新 星の研究における一つの重要な課題は、「爆発直前の星はどのような性質を持つか?」というものです。星の 生涯を人間に例えるなら、「100 年の生涯において、90 歳を超えると何が起こるか?」という問いです。この 最後の 「10 年」(大質量星の実際の年齢では最後の 100 万年程度)は星が最も激しい活動をする舞台となって います。恒星進化理論は天文学の様々な分野で基礎となっていますが、この最終段階に何が起こるかというこ とは理論的にも観測的にも依然として未解明の問題であり、恒星物理に残された最重要課題の一つと言えます。
恒星は進化するため、生まれた時と生涯最期の超新星爆発直前にはその様子は様変わりしています。大質量 星は時間とともに中心部での核反応が進み、最終的に異なる元素からなる層状構造を作ることが知られていま す。もともと生まれた時に大部分を占めていた水素は最外層のみに存在するようになり、その内側にヘリウム 層、さらに内側に酸素コアを作りながら、最終的に中心部は鉄のコアとなります。この鉄コアの形成に伴い、 超新星爆発が引き起こされます。ここまでは高校の地学の教科書にも掲載されている、確立された描像です。 天文学者の前に大きな未解明問題として立ちふさがっているのは、大質量星の進化におけるもう一つの側面で す。恒星、特に大質量星は、超新星爆発に至る進化の過程(太陽質量の 10 倍の質量で生まれた星の場合、約 1000 万年)で、その質量のかなりの割合を失ってしまいます。例えば、太陽質量の 15 倍程度の質量を持って 生まれた星が生涯最期に超新星を起こした際には太陽質量の 5 倍程度になっていた例が数多く知られていま す。いつ、どのように恒星はやせ細るのか、これが問題です。
質量放出の大部分は、1000 万年の大質量星の生涯のうちの最後の 100 万年に引き起こされると考えられて います。ここで、二つの仮説が長年対立してきました。「連星進化説」と 「単独活動説」です。恒星は生涯のう ち 9 割程度の時間をすごしたのちに急激にもとの 1000 倍程度のサイズまで膨張した赤色超巨星になることが 知られています。大質量星の多くはもう一つの星 (伴星)と連星を組んでいるため、この膨張によって外層が 相手の星に接触するくらいまで近づくことがあり得ます。その結果として外層が伴星の重力により奪われる、 これが 「連星進化説」です。一方、恒星は表面から宇宙空間へと 「恒星風」を放出します。これは光度が大き いほど顕著になることが知られています。一般に大質量星は光度が大きく、また最期の 100 万年程度は急激に 光度が増大します。このため、恒星風などの自分自身の (連星相手を必要としない)活動性により質量を失う のではないかというのが 「単独活動説」です。どちらの説も決め手に欠けていた、というのが本研究前夜の状 況です。
2.研究手法・成果
大質量星の数は少なく、その寿命も短いため、大質量星が質量を失いつつある現場を直接観測することは困 難です。ここで、超新星が登場します。超新星は非常に明るく輝き、発見が難しい終末期の大質量星がそこに いたことを教えてくれます。超新星の観測データを解析することで、どのような星が爆発したか調べることが できます。本研究で注目したのは、IIb 型、Ib 型、Ic 型と呼ばれる超新星です (注1)。それぞれ、水素外層の 大部分を失った星(IIb 型)、水素外層をすべて失ってヘリウム層がむき出しになった星(Ib 型)、ヘリウム層 も失って酸素コアがむき出しになった星 (Ic 型)の爆発として知られています。外層放出の程度が主な違いと なっているため、外層放出の詳細を調べるうえで絶好の研究対象です。「連星進化説」と「単独活動説」を切 り分ける鍵となる情報は、これらの超新星を起こした星が生まれた時点で持っていた質量です。連星進化は質 量にはほとんどよらずに同様に働きます。一方、もともとの質量が大きいほど、(単独)活動性は増大します。
京都大学大学院理学研究科 方其亮修士課程一回生、前田啓一准教授を中心とする研究グループは、このア イデアに基づき、「爆発直前の外層の状況」と 「もともと生まれた時の質量」を統計的に比べてやれば、 「連星 進化説」と 「単独活動説」の正誤が判断できると考えました。超新星は爆発後の数か月程度が最も明るいため、 その時点での観測データは豊富にあります。これらの観測データから 「外層」と 「もともとの質量」の情報が 非常に大雑把には導かれていましたが、この二つの説を区別するほどの精度はありませんでした。爆発直後は 密度が高く光が直進できないため、飛び散った星の残骸の一部しか見えないことが大きな理由です。研究グル ープは、爆発後 200 日程度たってからの後期観測に注目しました。非常に暗くなってしまうため観測が難しい のですが、爆発・膨張運動に伴い残骸がスカスカになるため、残骸の内側まで全体を見通すことができます。 隠された物質がなくなるため、精度よく 「外層に含まれるヘリウム層の量」と 「生まれた時の質量」の両方を 決めることができます。実際、これらの手法は本研究グループにより開発 ・確立された研究手法です (注2)。 観測データは、過去にすばる望遠鏡をはじめ世界中の最大級望遠鏡で取得されたものを用いました。
この手法を IIb 型、Ib 型、Ic 型超新星の観測データに適用した結果、これまでの手法に基づく解析では見ら れなかった性質が二点、非常に明確に発見されました(図1)。一つ目は、「外層に含まれるヘリウム層の量」 と 「生まれた時の質量」に対応する観測量 (ナトリウム輝線と酸素輝線)を比較すると、非常にきれいな一対 一関係があること。これは、爆発直前に残されていたヘリウム層の量は生まれた時の質量だけで決まる、とい うことを意味しています。二つ目は、その関係の上で、IIb 型超新星(水素外層が残っている星の爆発)と Ib 型超新星 (水素外層をすべて失ったヘリウム星)は同じ分布をしていること、一方で Ic 型超新星 (水素外層 ・ ヘリウム層ともに失った星)は全く分布が異なり、より重い質量に集中すること、です。
IIb 型と Ib 型では、ヘリウム層の量に違いがみられないことも判明し、この二つの型の超新星は生まれた時 点での星の質量も同程度、かつともにヘリウム層は全く失われていないことがわかりました。つまり、この二 つの型の超新星の主な違いは、水素外層の有無だけです。つまり、水素外層を放出する過程は質量に依存しな いものである、ということになります。これは、「単独活動説」を否定し、「連星進化説」を強く支持します。 一方で、Ic 型超新星親星ではヘリウム層がさらに失われる必要がありますが、このような過程は質量がより大 きな恒星でのみ発生していることになります。つまり、ヘリウム層を放出する過程は質量に強く依存しなけれ ばならない、したがって「連星進化説」は否定され「単独活動説」が支持されます。
このことから、大質量星最期の進化を特徴づける外層放出過程に新しい描像が導かれました(図2)。大質 量星はその生涯の 9 割を終えた後、赤色超巨星へと進化します。大質量星の多くは連星伴星を持つため、この 膨張に伴い水素外層が伴星相手に流出します。水素外層の大部分あるいはすべてがなくなってしまうと星は収 縮し、連星相手への質量流出は止まります。この後の進化は質量に応じて分岐します。比較的軽い星の場合、 このままの状態で超新星爆発に至り、IIb 型あるいは Ib 型超新星となります。より重い星では、恒星風などの 活動性によりさらにヘリウム外層の流出が起こり、最終的にすべてのヘリウム層を失います。これが Ic 型超 新星の起源と考えられます。つまり、「連星進化説」「単独活動説」は一方が正しいというものではなく、この 二つが段階的に働くことで水素外層・ヘリウム層が順に放出される、ということがわかりました。
図1: 後期スペクトルに見られるナトリウムの輝線の強度 (縦軸)と酸素の輝線の強度 (横軸)を、様々な超 新星に対して測定しプロットした散布図。縦軸のナトリウム強度は爆発直前に残されていたヘリウム層の量の 指標であり、横軸の酸素強度は爆発した星の酸素コアの質量の指標である。後者は、もともと生まれた際に持 っていた質量の良い指標であることが知られている。超新星の型は異なる点の種類で示してある(□および◁ が IIb 型、〇が Ib 型、△および〇が Ic 型)。上のパネルは酸素強度に対する累積個数であり、IIb 型と Ib 型は 一致し、Ic 型はより強い酸素強度を示す。右のパネルはナトリウム強度に対する累積個数であり、IIb 型と Ib 型は一致、Ic 型はより弱い (ほとんどゼロの)ナトリウム強度を示す。図中のイメージは、図のそれぞれの場 所での爆発する星の概略図(青が酸素のコア、周囲の緑の層がヘリウム層)。図における左上ではヘリウム層 が大量に残る一方、酸素コア (もともと住まれた時の質量の指標)は小さい。右下に行くにつれ、ヘリウム層 の量が減少する一方、酸素コア(もとの質量)が大きくなる。Fang, Maeda et al. から改変して掲載。
図2:本課題で明らかにされた、大質量星の終末期進化の新しい描像(©前田啓一)。
3.波及効果、今後の予定
恒星進化理論は天文学の基礎であり、恒星物理の範囲を超えて様々に適用されています。例えば、銀河進化 を調べるうえでは銀河の観測データを用いますが、これは多数の恒星からの光の重ね合わせであるために恒星 進化の理論が基礎として使われています。大質量星は周囲の空間に大量のエネルギーや物質を放出するため、 銀河の進化に影響を与えます。これらの例が示すように、恒星進化の正しい理解は、天文学の多くの分野にと って重要な基礎となります。
恒星進化理論は天文学の中でも歴史が古く、古典的で確立した理論であると考えられがちですが、ここ 10 年ほどの間に現在の理論の限界が明らかになりつつあります。大質量星がどのように外層を放出するか、とい うのはその代表的な例の一つです。さらに最近では、超新星を起こす星が爆発前に、小規模爆発による外層放 出が断続的に発生するような例も知られてきました。今回確認されたヘリウム外層を放出する「単独活動性」 はこのような、まだ詳細が理解されていない謎の活動性に対応するのかもしれません。今回の研究結果を受け、 恒星進化理論の大きな発展が期待されます。
超新星 ・突発天体研究は現在急激に発展しつつある分野であり、発見数、観測データの質 ・量ともに急速に 増大しています(注3)。今回用いたような後期観測データも今後増大していくことが期待されます。本研究 では爆発した星の性質に注目しましたが、同じデータは爆発機構の特定にも非常に有用であることがわかって います。今後データが増えれば、爆発機構はもともとの星の質量などの性質によるのか、といった問題にも取 り組むことが可能となります。
4.研究プロジェクトについて
本研究は、下記の研究費の支援を受けて行われました。
● 18H05223 基盤研究 S 「爆発直後からの観測による Ia 型超新星の起源解明」(代表 土居守、東 大 / 分担 前田啓一、京大)
● 18H04585 新学術領域研究・公募研究「多次元・多波長輻射輸送手法の開発で切り開く爆発天 体現象研究のフロンティア」(代表 前田)
● 17H02864 基盤研究 B 「超新星から迫る大質量星の終末進化 最期の 100 年から最終末期 1 年 へ」(代表 前田)
<用語等の解説>
(注 1) 超新星のタイプと IIb 型、Ib 型、Ic 型超新星
超新星には個性がありますが、観測データに見られる特徴的なふるまいにより型分類(タイプ分類)され ます。代表的な方法として、爆発後数週間程度の明るい時期にとられた可視スペクトルによる型分類が広く 使われています。スペクトルの中には元素ごとに特徴的な波長の光の情報が含まれるため、どのような元素 が爆発した星の表面に豊富に存在したかがわかります。水素が豊富に存在するものが II 型、水素がないもの が I 型です。I 型のうち、ヘリウムが豊富に存在するものが Ib 型、そうでないものが Ic 型。IIb 型は少量の水 素外層を含む場合に使われます。ちなみに、Ia 型という超新星も存在しますが、これは大質量星の爆発では なく、白色矮星と呼ばれる全く異なるタイプの星の爆発です(Ia 型については、例えば以下のプレスリリー スを参照ください http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/research/research_results/2017/171005_1.html)。
(注 2) 超新星の後期スペクトルを用いた研究
内側まで見通せるという特徴から、様々な応用方法があります。例えば、物質が飛び散る方向を判定する ことで爆発機構に制限をつける研究には以下のようなものがあります。本研究で使用された観測データのう ち一部は、これらの研究においてすばる望遠鏡などを用いて取得されたものです。
Maeda, K., Benetti, S., Stritzinger, M., et al. 2010, Nature, 466, 82
(プレスリリース https://www.ipmu.jp/ja/node/757)
Maeda, K., Kawabata, K., Mazzali, P. A., et al. 2008, Science, 319, 1220
(プレスリリース https://www.ipmu.jp/ja/feb-1-2008)
本研究で用いた「ナトリウム輝線を用いた外層に含まれるヘリウム層の量の推定方法」は、以下の論文で 提唱されました。
Fang, Q. and Maeda, K. 2018, The Astrophysical Journal, 864, 47
同じく本研究で用いた「酸素輝線を用いた生まれた時の質量の推定方法」に関しては、例えば以下の論文で アイデアが提出されています。
Maeda, K., Kawabata, K., Tanaka, M., et al. 2007, The Astrophysical Journal, 658, L5
Kuncarayakti, H., Maeda, K., Bersten, M.C., et al. 2015, Astronomy and Astrophysics, 579, A95
(注3)急速に発展する超新星・突発天体研究
夜空に突然現れる天体を突発天体と呼びます。超新星がその代表です。いよいよ稼働を開始した京都大学 (3.8 メートル)せいめい望遠鏡においても、重要な研究対象として大規模な観測が計画されています。
<研究者のコメント>
今回、修士課程一回生 ・留学生の方其亮 (Fang, Qiliang)さんが大変すばら しい結果を出してくれました。今回の結果、減量 ・イイエットを始めるにはま ず親しい人の助けが必要、最終的にどこまで行けるかは自分自身の努力次第と いうのは、星でも人間でも共通のようです…。
本研究でカギとなる 「ヘリウム層の量」と 「生まれた時の星の質量」に対応 する観測量の図は、100 回見ても飽きることなく想像力をかき立てる美しいグ ラフだと思います。二つの観測量が一つの曲線上にのることは背後に潜む一つ の物理量の存在を表し、天文学や物理学で本質を理解するうえでカギとなる振る舞いです。また、異なるタイ プの天体の曲線上での分布は、対象とする天体の多様性 (Ic 型超新星)と類似性 (IIb 型と Ib 型超新星)を顕 著に表します。見方を変えると本質が見えてくるという、非常に良い例だと思います。
京都大学 3.8 メートル・せいめい望遠鏡もいよいよ稼働を始め、今後超新星や突発天体の研究はますます面 白くなります。この 4 月以降には観測時間もたくさんいただいており、まさに眠れない日々が続きそうです。
<論文タイトルと著者>
タイトル :A hybrid envelope-stripping mechanism for massive stars from supernova nebular spectroscopy (後期観測で明らかになった、大質量星の外層放出における段階的機構の混在)
著 者: Q. Fang1 , K. Maeda1 , H. Kuncarayakti2,3e, F. Sun4,5, A. Gal-yam6
著者所属: 1Department of Astronomy, Kyoto University, Kyoto, Japan.
2 Finnish Centre for Astronomy with ESO (FINCA), University of Turku, Finland.
3 Tuorla Observatory, Department of Physics and Astronomy, University of Turku, Finland.
4Steward Observatory, University of Arizona, Tucson, AZ, USA.
5Department of Astronomy, School of Physics, Peking University, Beijing 100871, China.
6Department of Particle Physics and Astrophysics, Weizmann Institute of Science, Israel.
掲 載 誌: Nature Astronomy
DOI :10.1038/s41550-019-0710-6