省エネ低コストな乾燥技術で下水汚泥の資源利用を促進

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ヒートポンプサイクルを活用した高効率乾燥技術のガイドライン化

2019-02-26 国土交通省 国土技術政策総合研究所

国総研は、ヒートポンプサイクルを活用することによって、高効率、省エネ、低 コストで汚泥を乾燥し、肥料・燃料としての利用を可能とする、中小規模下水処理 場を対象とした汚泥処理技術「自己熱再生型※1ヒートポンプ式高効率下水汚泥乾燥 技術」の導入ガイドライン(案)を策定し、公開しました。
      ※1 ヒートポンプサイクルの技術を応用することで、今まで利用が困難であった乾燥排気の潜熱も回収
し、下水汚泥を乾燥する熱源として再度利用する仕組み。

1.背景・経緯
下水道資源の有効活用が求められている中で、下水汚泥を乾燥させることで減量化、 肥料化または固形燃料化する技術が注目されていますが、乾燥に多くのエネルギーが 必要となるため、中小規模の下水処理場は事業性を得ることが課題となっていました。 そこで国総研では、下水道革新的技術実証事業(B-DASH プロジェクト※2)として、 「自己熱再生型ヒートポンプ式高効率下水汚泥乾燥技術実証研究」を平成 28 年度よ り実施し、その成果をガイドラインにまとめました。
※2 B-DASH プロジェクト:Breakthrough by Dynamic Approach in Sewage High Technology Project (下水道における新技術について、国総研の委託研究として、民間企業、地方公共団体、大学等 が連携して行う実規模レベルの実証研究)

2.本技術の特徴・効果
本技術は、自己熱再生型ヒートポンプ技術を利用する乾燥方式により、高効率、省 エネ、低コストで乾燥汚泥を製造する下水汚泥乾燥技術です。 中小規模の下水処理場で実証した結果、本技術が従来の乾燥技術と比べて総費 用(年価換算値)40%、エネルギー消費量 46%、温室効果ガス排出量 51%縮減される と試算されました。また、本技術により製造した乾燥汚泥が肥料及び燃料として基準を 満たしていることを確認しました。(別紙参照)

3.本ガイドライン(案)の公開
「自己熱再生型ヒートポンプ式高効率下水汚泥乾燥技術導入ガイドライン (案)」は、下水道事業者が本技術の導入を検討する際に参考にできるよう、技 術の概要・評価、導入検討、設計・維持管理等に関する技術的事項についてと りまとめています。
本ガイドライン(案)は、国総研ホームページで公開しています。
ダウンロード先URL : http://www.nilim.go.jp/lab/ecg/bdash/bdash.htm

(問い合わせ先)
国土技術政策総合研究所 下水道研究部 下水処理研究室 田隝・太田

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