2019-1-11 東京大学,理化学研究所
新世代光コンピューティングへの可能性
東京大学大学院工学系研究科化学生命工学専攻の相田卓三教授、同専攻の伊藤喜光講師、矢野慧一大学院生らの研究グループは、ただ混ぜるだけで、電気信号と光信号に演算的に応答する機能性液晶素子を開発しました。本研究の鍵は、二種類の機能性パーツが自発的に融合して一義的な階層構造を形成することを可能にした「超分子重合」の新戦略です。これにより、従来必要と考えられてきた多段階の製造工程を大幅に簡略化できます。
超分子重合の特色を駆使した演算素子の設計戦略は、大型の設備投資と複雑化の一途を辿る関連技術の開発に対して、全く新しい可能性を示すものです。
詳細は以下の東京大学工学部のホームページをご覧ください。
2019.01.11 東京大学
化学生命工学専攻 矢野慧一(D3)、伊藤喜光講師、相田卓三教授ら
現代社会では、より複雑な情報を高い信頼性を持って高速に転送・処理する技術が求められている。現在主流である電気信号を中心としたエレクトロニクス技術をさらに高性能化するものとして、電気信号と光信号に応答して作動する光エレクトロニクスが最近注目されている。しかし、これを実現する素子の作製には、多段階の複雑な製造工程が必要だと考えられている。
今回、東京大学大学院工学系研究科化学生命工学専攻の相田卓三教授(本務:理化学研究所 創発物性科学研究センター 副センター長)、同専攻の伊藤喜光講師、矢野慧一大学院生らの研究グループは、ただ混ぜるだけで、電気信号と光信号に演算的に応答する機能性液晶素子を開発した。本研究の鍵は、二種類の機能性パーツが自発的に融合して一義的な階層構造を形成することを可能にした「超分子重合(注1)」の新戦略である。これにより、従来必要と考えられてきた多段階の製造工程を大幅に簡略化できる。
超分子重合の特色を駆使した演算素子の設計戦略は、大型の設備投資と複雑化の一途を辿る関連技術の開発に対して、全く新しい可能性を示すものである。
プレスリリース本文 : /shared/press/data/setnws_201901111441152386355135_181191.pdf
Science : http://science.sciencemag.org/content/363/6423/161