セメントベース蓄電池の世界初のコンセプト (World first concept for rechargeable cement-based batteries)

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2021/5/17 スウェーデン王国・チャルマース工科大学

セメントベース蓄電池の世界初のコンセプト (World first concept for rechargeable cement-based batteries)

・ チャルマース工科大学が、セメントベース蓄電池の世界初となるコンセプトを開発。
・ セメントをベースとした混合物に少量の短い炭素繊維を加えて導電性と曲げ強さを付与し、炭素繊維メッシュへの金属コーティング処理(アノードには鉄、カソードにはニッケル)で電極を作製して電池性能を向上させた。
・ 7Wh/m2(0.8Wh/l)の平均エネルギー密度で初期のコンクリート蓄電池の 10 倍超を達成。市販の蓄電池には及ばないが、ビル建築時の大容量電池の作製による対処が可能と考える。
・ LED の電源、遠隔地域での 4G コネクションや、コンクリートインフラの腐食に対するカソード防食法等のアプリケーションを想定。また、太陽光パネルと組み合わせれば、高速道路や橋梁のモニタリングシステムに電力を供給し、コンクリート電池作動のセンサーが亀裂や腐食を検出する。
・ 構造物やビルを蓄電池として利用するこのようなコンセプトは、電力の大容量貯蔵によるエネルギー危機への対処手法を提供し、革新をもたらす可能性がある。
・ 主要な技術的課題は、通常 50 年~100 年の寿命のコンクリートインフラにおける電池の更新や、電池寿命後の交換・リサイクル。同コンセプトはまだ初期段階であり、商業化を目指すには長寿命化やリサイクル技術開発等の課題の解決が必要だが、将来の建築材料に再生可能エネルギー源等の機能を付加する重要な役割を担うものと考える。
・ 本研究には、スウェーデンエネルギー庁が資金を提供した。
URL: https://www.chalmers.se/en/departments/ace/news/Pages/World-first-concept-for-rechargeable-cement-based-batteries.aspx

<NEDO海外技術情報より>

(関連情報)

Buildings 掲載論文(フルテキスト)
Rechargeable Concrete Battery
URL: https://www.mdpi.com/2075-5309/11/3/103

A rechargeable cement-based battery was developed, with an average energy density of 7 Wh/m2 (or 0.8 Wh/L) during six charge/discharge cycles. Iron (Fe) and zinc (Zn) were selected as anodes, and nickel-based (Ni) oxides as cathodes. The conductivity of cement-based electrolytes was modified by adding short carbon fibers (CF). The cement-based electrodes were produced by two methods: powder-mixing and metal-coating. Different combinations of cells were tested. The results showed that the best performance of the rechargeable battery was the Ni–Fe battery, produced by the metal-coating method.
0500化学一般
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