総務省は、我が国のICT産業の国際競争力の強化に向けた測定指標である「IoT国際競争力指標(2016年実績)」をとりまとめましたので、これを公表します。
主要10か国・地域の企業1500社を対象として、IoT市場と従来のICT市場とに分け、2016年のサービス・商品の金額ベースのシェアと、研究開発やM&A等潜在的な競争力の指標を基に、国・地域ごとのスコア及び順位を算出したところ、我が国は、総合順位では2位となりました。
1 概要
総務省では、我が国のICT産業の国際競争力の強化に向けた測定指標として、2008年から「ICT国際競争力指標」を公表してきました。2015年実績からは、IoT社会が到来しつつある中、ICT関連のサービス・製品のシェアに加え、
(1) ICT産業を、「スマートシティ関連部材・機器」や「コネクテッドカー関連部材・機器」等から成る「IoT市場」と、それ以外の「従来のICT市場」とに分けて分析
(2) 主要な10か国・地域(※)の企業競争力について、シェアをスコア化し、総合ランクを算定
(3) 「サービス・製品の競争力」と、研究開発やファイナンス等から成る「潜在的な競争力」に関する指標により算出
などの特徴を有する「IoT国際競争力指標」を公表しています。
※ 日本、米国、ドイツ、韓国、中国、フランス、オランダ、スウェーデン、フィンランド、台湾の10か国・地域。IoT分野に注力している企業が存在する国・地域について、世界経済フォーラム(WEF)による「ICT分野の国際競争力ランキング」及び国際電気通信連合(ITU)による「ICT開発指数」の結果を参考に選定。
WEF ICT分野の国際競争力ランキング
http://reports.weforum.org/global-information-technology-report-2016/networked-readiness-index/
ITU ICT開発指数 http://www.itu.int/net4/ITU-D/idi/2017/index.html
2 結果概要
主要10か国・地域の企業1500社を対象として、IoT市場と従来のICT市場とに分け、各国企業のサービス・製品の金額ベースのシェアと、研究開発やM&A等潜在的な競争力の指標を計16項目にまとめ、それぞれ国・地域ごとのスコア及び総合順位を算出したところ、我が国は、総合順位では2015年に続き2016年も2位となりました。
※上記2015年スコアは2016年の変更点を踏まえたもの
2016年の結果の特徴は次のとおりです。 • 1位は米国。IoT市場、従来のICT市場ともにシェアが高いサービス・製品が多いため、スコアも他国企業を圧倒。
• 2位は日本。5項目のサービス・製品で20%以上のシェアを有する。ただし、前年比でスコアは微減。多くのサービス・製品でシェアは低下傾向。従来のICT市場では今回中国と順位が入れ変わる(2→3位)。日本のシェアが1位のもの(及びシェア)は、スマート工場37%、家電・OA機器39%、半導体29%など。
• 3位は中国。従来のICT市場ではシェアが上昇し今回日本と順位が入れ変わる(3→2位)。総合スコアでも日本とは僅差になる。
• 総合スコア4位以下は、特定のサービス・製品でシェアが高い(例:韓国の情報端末及び家電・OA機器、ドイツのスマートエネルギー及びスマート工場)国・地域もあるが、平均的なシェアは低い。
詳細は別添資料をご覧ください。
3 別添資料
連絡先
連絡先:情報通流通行政局
情報通信政策課 情報通信経済室