東京大学

カゴメ格子に由来する磁気熱電効果の増大機構の発見~高機能磁気熱電変換材料の新たな物質設計指針へ~ 1701物理及び化学

カゴメ格子に由来する磁気熱電効果の増大機構の発見~高機能磁気熱電変換材料の新たな物質設計指針へ~

鉄を主とするカゴメ格子強磁性体Fe3Snにおいて巨大な磁気熱電効果(=異常ネルンスト効果)が発現することを発見しました。加えて、第一原理計算を用いたコンピュータシミュレーションによる電子状態の解析の結果、ノーダルプレーンと呼ばれる特殊な電子状態が、カゴメ格子強磁性体Fe3Snにおける巨大な磁気熱電効果の起源となっていることが明らかとなりました。
固体中電子の電磁応答の統一~分子性固体における大きな反磁性と電気伝導の量子化~ 1701物理及び化学

固体中電子の電磁応答の統一~分子性固体における大きな反磁性と電気伝導の量子化~

「ディラック電子系」と呼ばれる物質の磁化率と電気伝導度の間のスケーリング則(比例関係)を発見し、この電磁応答の統一が特殊相対性理論における「時間と空間の対称性」に対応していることを見いだしました。グラフェンやトポロジカル絶縁体など、次世代デバイスの候補材料における電磁応答の理解の基盤になると期待できます。
南極からの海洋深層水が「国産コバルト資源」を生み出した~南鳥島周辺に広大なマンガンノジュール密集域が形成された原因を特定~ 1702地球物理及び地球化学

南極からの海洋深層水が「国産コバルト資源」を生み出した~南鳥島周辺に広大なマンガンノジュール密集域が形成された原因を特定~

南鳥島周辺の排他的経済水域(EEZ)内の広範囲に分布するマンガンノジュールが、海洋深層の海流の流入をきっかけに断続的に形成を開始し、広大な密集域へと成長していったことを明らかにしました。X線CT装置(CT)と微小領域蛍光X線分析装置(µXRF)を用いた分析によって、ノジュール内部の微細な三次元層構造を詳細に解析し、成長履歴を解読しました。
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極微細トランジスタ構造で1個の水分子の量子回転運動の検出に成功 0505化学装置及び設備

極微細トランジスタ構造で1個の水分子の量子回転運動の検出に成功

電流計測により水分子の回転運動の検出に成功しました。1個の水分子がカゴ状のフラーレン分子に内包されたH2O@C60分子に、原子スケールのギャップを持つ電極を形成し、H2O@C60単一分子トランジスタ構造に流れるトンネル電流を計測することにより、水分子がフラーレン分子内で行なう量子力学的な回転運動の検出に成功しました。
発見!溶液の電気化学電流にリザバー計算能力 ~水とイオンでニューラルネットワーク計算を実現へ~ 1600情報工学一般

発見!溶液の電気化学電流にリザバー計算能力 ~水とイオンでニューラルネットワーク計算を実現へ~

高い酸化還元反応を持つ酸性分子水溶液および、蒸留水の中に発生する端子間の電気化学電流を多数同時計測することにより、溶液内の電極表面に発生する化学反応と電気的過渡応答信号が、リザバー計算の能力(ニューラルネットワーク計算の一つ)をもつこと、つまり、高度なニューラルネットワーク計算に必要な非線形問題を解決する能力を持つことを解明しました。
全固体電池の性能を加熱処理で大幅に向上~電気自動車用電池への応用に期待~ 0501セラミックス及び無機化学製品

全固体電池の性能を加熱処理で大幅に向上~電気自動車用電池への応用に期待~

全固体電池の固体電解質と電極が形成する界面の抵抗(界面抵抗)が、大気中の水蒸気によって大きく増加し、電池性能を低下させることを発見した。さらに、増大した界面抵抗は加熱処理を行うことによって1/10以下に低減し、大気や水蒸気に全く曝露せずに作製した電池と同等の抵抗に改善できることを実証した。つまり、全固体電池の低下した性能を、加熱処理だけで大幅に向上させる技術を開発した。
電子のスピンを駆動力とするナノモーターを提案 1700応用理学一般

電子のスピンを駆動力とするナノモーターを提案

電子の自転運動「スピン」を駆動力とするナノモーターを提案し、その駆動メカニズムに関する量子論を構築しました。微小機械の回転駆動に関する新技術へつながることが期待されます。
塩の結晶の角が分数電荷を持つことを理論的に解明~身近な結晶に潜むトポロジカルな性質の発見~ 1701物理及び化学

塩の結晶の角が分数電荷を持つことを理論的に解明~身近な結晶に潜むトポロジカルな性質の発見~

塩化ナトリウムの結晶の角に電気素量の1/8の大きさの電荷が分布することを理論的に解明しました。最も単純で身近なイオン結晶の一つである塩化ナトリウムの結晶の、これまで知られていなかった電気的性質を発見しました。塩化ナトリウムに限らず他のイオン結晶も同様に、角や表面に局在した電荷を持つことを示唆するため、産業・工業的応用上のさまざまな場面におけるインパクトが期待されます。
タングステン添加酸化スズはなぜ赤外線に対して透明なのか? 0501セラミックス及び無機化学製品

タングステン添加酸化スズはなぜ赤外線に対して透明なのか?

ドナー不純物として微量のタングステンを添加した酸化スズ透明電極が可視~近赤外光に対して優れた透明導電性を示すメカニズムを解明しました。従来は単なる負電荷として扱われていた結晶中の酸素の電子軌道がタングステンと混成することで、高移動度に必要な電荷状態が安定化されることを初めて明らかにしました。
交流電場を用いた新規測定技術によりテラヘルツ電磁波の非相反線二色性の観測に成功 0402電気応用

交流電場を用いた新規測定技術によりテラヘルツ電磁波の非相反線二色性の観測に成功

交流電場印加下での電子スピン共鳴からテラヘルツ電磁波の非相反線二色性の観測に成功しました。50テスラ、2テラヘルツという非常に広い磁場・周波数領域で電子スピン共鳴を行い、得られた磁気励起のエネルギーダイアグラムを研究対象物質のモデル計算により定性的に再現できました。
時間的量子トモグラフィー学習手法を開発~量子機械学習の応用で記憶を持った量子デバイスの検証を可能に~ 1600情報工学一般

時間的量子トモグラフィー学習手法を開発~量子機械学習の応用で記憶を持った量子デバイスの検証を可能に~

量子トモグラフィー技術は、測定データから量子状態を再構成することで、量子デバイスを検証することを可能としますが、量子デバイスの出力状態は時間に依存しない入出力関数から得られたものと仮定しているため、入力の過去系列と過去の出力に依存するような記憶を持った量子デバイスには対応できないことが課題でした。この問題を「時間的量子トモグラフィー」として初めて定式化し、教師データとなる入出力量子状態ペアの系列からデバイスの未知な入出力関係の近似解となる新たな学習手法を提案しました。提案手法は量子リザバーコンピューティングと呼ばれる量子機械学習の手法を応用し、量子状態の記憶を保持する仕組みを作ることで、デバイスの持つ時間依存性を再現することを可能とします。
高品質酸化亜鉛を用いて本質的な「電子の相図」を解明 1700応用理学一般

高品質酸化亜鉛を用いて本質的な「電子の相図」を解明

高品質な酸化物半導体である酸化亜鉛の電子密度を極限まで減らすことで、強い電気的な反発の影響が顕著に表れる電子の本質的な相図を見出すことに成功しました。これまで電子相図の研究には化合物半導体であるヒ化ガリウムが用いられてきましたが、高品質酸化亜鉛を用いてより希薄な電子を作ることに成功し、初めて電子の相図の観測に至りました。
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