2026-10-02 環境省
環境省は2026年7月に実施した「令和8年度西之島総合学術調査」の結果を公表した。火山活動による山体の成長は確認されず、むしろ浸食による地形変化が進行していた。一方、生態系では、カツオドリ類など比較的安定した鳥類個体群に加え、前年に激減したセグロアジサシが大幅に増加した。節足動物ではハサミムシの分布拡大や飛翔性昆虫の断続的な侵入が確認され、植物では昨年とは異なる場所でコケ植物が生育していた。これらは、生物の侵入・定着・消失を繰り返しながら一次遷移が進行していることを示す。さらに、無人探査機、カメラ、衛星通信装置、地震計を試験設置し、遠隔操作による生態系・地震・火山活動の長期モニタリングにも成功した。西之島は、人為的影響が極めて少ない原生的生態系の形成過程を追跡できる貴重な研究対象であり、今回の知見は今後の自然環境モニタリングと保全に活用される。

カツオドリの親子(写真提供:森林総合研究所 川上和人)
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