2021-12

0405電気設備

有機太陽電池の変換効率向上の障壁を特定して克服 (Researchers identify and clear efficiency hurdle for organic solar cells)

有機太陽電池のエネルギー変換効率を低減させる、電池内のエネルギー損失の問題を解決することで、シリコン太陽電池により近い変換効率を達成。分光法とコンピューターモデルを組合せて有機太陽電池で起こるフォトンの吸収から再結合までのメカニズムを追跡し、三重項励起子が主要な原因であることを特定。電子を供与・受容する材料間の分子の強力な相互作用を作り出すことで、再結合による三重項励起子の形成が起こらないよう電子と正孔の分離状態を保持可能なことを確認した。
0503燃料及び潤滑油

植物ベースのジェット燃料は CO2 排出量を 68%低減できる (Plant-based jet fuel could reduce emissions by 68%)

従来の化石燃料ベースの航空燃料をアブラナ科の持続可能な植物由来燃料に切り替えると、最大で 68%の CO2 削減が可能という研究結果を発表。非可食性の油糧種子作物アブラナ科のアビシニアガラシ(Brassica carinata)による持続可能なエネルギー由来の航空燃料(SAF)の採算価格とライフサイクル CO2 排出量を評価。原料供給の確保と供給網への適切な経済的なインセンティブの提供により、米国南部での同植物ベースのSAF 生産が可能となる。
0503燃料及び潤滑油

環境に優しく安価なバイオ燃料のための再生可能な酪酸を作る NREL のプロセス

ディーゼルやジェット燃料の前駆体となる酪酸を、石油由来の同化学物質の販売価格を大きく下回るコストでリグノセルロース系バイオマスから作製する総合的なプロセスを開発。
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0109ロボット

ミニチータの一大躍進 (One giant leap for the mini cheetah)

四足歩行ロボットの挙動速度と敏捷性を向上させる新システムを開発。ロボット最前部搭載のビデオカメラによるリアルタイムの情報を処理するコントローラと、その情報をロボットの身体の動作の指示に変換するコントローラの 2 種類の制御システムから構成される。
0110情報・精密機器

呼吸を整える衣類を作る新しい繊維 (New fibers can make breath-regulating garments)

流体システムによる人工筋肉とセンサー機能を備えた新タイプのロボティック・ファイバー、「OmniFibers」を開発。ソフトな複合繊維の同ファイバーは、流体チャネル、媒体を含有するシリコンベースのエラストマーチューブ、電気抵抗の変化として歪みを検出するソフトなストレッチャブルセンサー、ファイバーの外形寸法を制御する伸縮性のポリマーメッシュ、そして全体的な伸度に機械的な拘束を与える非伸縮性のフィラメントの 5 層構造より構成される。
0404情報通信

実環境における量子ネットワーキングのマイルストーンを達成

光ファイバーを利用した量子ローカルエリアネットワーク(QLAN)で量子もつれ配送を実証。量子超越性を実現するための実際のネットワークでの展開を目指し、量子ネットワーキング・アプリケーションの実証に不可欠な基礎ツールと構成要素の開発を目標とする。
0403電子応用

紙のように自由に折り曲げられる超薄膜量子ドット LED (Ultrathin quantum dot LED that can be folded freely as paper)

折り紙のように折り曲げることで任意の 3D 構造に構築できる、量子ドット発光ダイオード(QLED)を開発。
1600情報工学一般

ANL の研究チームが量子システムの特殊課題に取り組む

ANL、シカゴ大学、日本、韓国およびハンガリーの研究機関による研究チームが、量子科学の重要なプレイヤーとして急速に新興している欠陥付き結晶に関するガイドラインを発表。結晶構造に意図的に付与される不規則性の欠陥は、量子情報の基本ユニットである量子ビット(qubits) のトラップのような役割を担う。ホスト材料と欠陥の両方に配慮した、固体スピン量子ビット材料の特性、エンジニアリング時に考慮すべき事項と可能なアプリケーションについて提示。ホスト材料と欠陥の間で起こる複雑な相互作用に加え、特定のアプリケーションに合わせた調整を必要とする複合的な特性に注目する。
0403電子応用

3D プリントであつらえる充電不要のワイヤレスウェアラブル

新タイプの医療用ウェアラブルデバイスの「biosymbiotic device」をカスタム作製する 3D プリント技術を開発。着用者の身体の 3D スキャンデータ等を基に 3D プリントで作製する新ウェアラブルデバイスでは、数メートル範囲のワイヤレス給電と小型のエネルギー貯蔵ユニットにより継続運転が可能な全く新しいコンセプトを提供する。
0505化学装置及び設備

JILA コムブレサライザーのバイオマーカー感度が千倍向上

2008 年に開発・実証した周波数コムブレサライザー(呼気分析装置)のプロトタイプを改良。COVID-19 検出の可能性をきっかけに医療アプリケーションでの実用化に向けてさらなる進展を目指す。検出感度を 1,000 倍向上し、検出可能なバイオマーカーを 4 種類に拡大。ポータブルな設計で疾病を検出・モニタリングするリアルタイムの非侵襲的な呼気分析技術を提供する。
0501セラミックス及び無機化学製品

製造業の限界を押し広げる 3D ナノインク (3D Nano-inks Push Industry Boundaries)

カーボンナノチューブ(CNTs)を利用した、ナノコンポジット(ナノ複合材料)による 3D プリント用高分子インクを開発。引張強度や軽量性に優れる CNTs をはじめ、グラフェン、金属ナノ粒子や量子ドット等の低次元ナノ材料をインクに加えることで、3D プリント作製した材料に電気や熱の伝導性、磁力や電気化学的貯蔵等の機能性を付与する。
0703金属材料

水素の未来に革新をもたらす合金の高速作製 (High-speed alloy creation might revolutionize hydrogen’s future)

機械学習(ML)技術によるモデル化を通じ、優れた水素吸蔵特性を有する高エントロピー合金(HEA)について解明。水素社会の基盤構築を促進して水素エネルギー実用化の加速を支援する。
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