2021-12-24

1602ソフトウェア工学

複雑なブラックボックス型AIを判断基準が明確なAIに変換するAI単純化技術を開発

従来のブラックボックス型AIを判断基準が明確なAIに変換するAI単純化技術を開発しました。本技術を用いたAIは、あらゆる入力に対して人が理解できる単純な予測式を創出することにより、明確な判断基準の下で予測結果を提示します。さらに、お客さまの経験や知識に基づき予測式を調整できるため、予測精度を維持・向上しながら安心してAIを利用することが可能となり、お客さまに寄り添った信頼できるAIの実現に貢献します。 本技術の一部は、日立グループにおける製品出荷前の自動検査ラインに適用され、熟練者不足の解消や検査速度の向上効果が確認されました。今後日立は、製造・金融・インフラ制御などさまざまな領域で、信頼できるAIの実装とそれを通じた社会全体のデジタルトランスフォーメーション(以下、DX)加速に貢献していきます。
0505化学装置及び設備

森と太陽から水素を作る革新的プラント~あらゆる既知手法より少ないCO2排出量を実現~

「森」と「太陽」という自然界に豊かに存在する天然資源から水素を製造可能な革新的なプラントの概念設計に成功しました。本プラントはライフサイクル環境評価の結果、従来用いられてきたあらゆる水素製造法よりCO2の排出量が少ない(水電解の約30分の1)という結果が得られました。
1600情報工学一般

時間的量子トモグラフィー学習手法を開発~量子機械学習の応用で記憶を持った量子デバイスの検証を可能に~

量子トモグラフィー技術は、測定データから量子状態を再構成することで、量子デバイスを検証することを可能としますが、量子デバイスの出力状態は時間に依存しない入出力関数から得られたものと仮定しているため、入力の過去系列と過去の出力に依存するような記憶を持った量子デバイスには対応できないことが課題でした。この問題を「時間的量子トモグラフィー」として初めて定式化し、教師データとなる入出力量子状態ペアの系列からデバイスの未知な入出力関係の近似解となる新たな学習手法を提案しました。提案手法は量子リザバーコンピューティングと呼ばれる量子機械学習の手法を応用し、量子状態の記憶を保持する仕組みを作ることで、デバイスの持つ時間依存性を再現することを可能とします。
1700応用理学一般

スピントロニクスの大幅な省電力化につながる新原理を発見~「電気的な磁気制御」を可能にする物質開発に新たなアプローチ~

磁性体の磁気が、電気抵抗に影響されず電圧によって省電力で制御されるメカニズムを、電子の持つ数学的構造「トポロジー」に基づき新たに見出しました。一部の物質では、電圧をかけた際、電子が電圧と同じ方向ではなく、電圧に対して垂直方向に動く(速度を得る)性質「異常速度」があり、このような異常速度を持つ電子が、電子のスピンを介して磁気を制御する、新たなメカニズムを発見しました。異常速度による電流はエネルギー損失を起こさないため、省電力で磁気を制御できることを提案しました。
0403電子応用

世界初、アンペア級・1200V耐圧の「酸化ガリウムショットキーバリアダイオード」を開発

アンペア級・1200V耐圧の「酸化ガリウムショットキーバリアダイオード(SBD)」を開発しました。パワーエレクトロニクスの低価格化や高性能化につながる、1200V耐圧の酸化ガリウムSBDの製品化が大きく前進することになります。また、太陽光発電向けパワーコンバータ、産業用汎用インバーターや電源などのパワーエレクトロニクス機器の効率向上や小型化により、自動車の電動化や空飛ぶ車などの電気エネルギーの効率利用への貢献にも期待ができます。
0501セラミックス及び無機化学製品

室温で量子輸送可能な2.8 nmのカーボンナノチューブトランジスタ

透過型電子顕微鏡(TEM)内高精度ナノマニピュレーション技術の開発を行い、個々のカーボンナノチューブ(CNT)に対して局所的にらせん構造を変化させ、金属-半導体転移を制御することにより、CNT分子内トランジスタの作製に成功しました。
1700応用理学一般

硬くて柔らかいナノ多孔性材料が実現する室温核偏極

硬さ(結晶性)と柔らかさ(構造変化)を併せ持つユニークなナノ多孔性材料に着目し、これに取り込んだ分子を用いることで、化学分野や医療現場で活躍している核磁気共鳴(NMR)分光法や磁気共鳴画像法(MRI)の感度を室温で数十倍にも向上できる技術を見いだしました。
1700応用理学一般

高品質酸化亜鉛を用いて本質的な「電子の相図」を解明

高品質な酸化物半導体である酸化亜鉛の電子密度を極限まで減らすことで、強い電気的な反発の影響が顕著に表れる電子の本質的な相図を見出すことに成功しました。これまで電子相図の研究には化合物半導体であるヒ化ガリウムが用いられてきましたが、高品質酸化亜鉛を用いてより希薄な電子を作ることに成功し、初めて電子の相図の観測に至りました。
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