政府の実証試験における大規模イベントの感染予防のための調査を実施

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日本代表戦やJリーグ公式試合において技術実証

2021-10-05 産業技術総合研究所

概要

大規模施設でのイベントにおいては、観戦時の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染リスクを把握し、低減することが重要です。

これまで、産業技術総合研究所(以下、産総研)は、公益社団法人 日本プロサッカーリーグ(以下「Jリーグ」という)やクラブと連携して、スタジアムやクラブハウスなどにおける観客の感染予防のための調査を進めてきました。

このたび、産総研は、政府、日本サッカー協会(JFA)、Jリーグによる「ワクチン・検査パッケージ」に関する技術実証*において、JFA、Jリーグおよび名古屋グランパスエイトと連携して、ワクチン接種証明・陰性証明チェックブースなどにおける入場者間の平均距離、観戦時の観客のマスクの着用の有無や応援方法、スタジアム内の歓声などを評価する実証試験を実施します。また、CO濃度計測器を活用して、スタジアム内の密の程度を評価します。

さらに、取得したデータなどから各種対策の効果を評価します。この実証試験により、安全に観戦できる環境づくりに協力できると考えています。

なお、本調査は、地質調査総合センター 地圏資源環境研究部門地圏化学研究グループ、情報・人間工学領域 人工知能研究センター社会知能研究チーム、およびエネルギー・環境領域 安全科学研究部門リスク評価戦略グループの3領域の連携により実施します。

*内閣官房「ワクチン接種が進む中における日常生活の回復に向けた特設サイト」
https://corona.go.jp/package/

調査概要

評価項目
調査内容
マスク着用率の把握および拍手、万歳、
ハイタッチなど10種類程度の行動の推定
ハンディカメラでの撮影および解析
CO2濃度計測器の一例
ワクチン接種証明・陰性証明チェックブース
などにおける入場者間の平均距離などの
ソーシャルディスタンスの把握
レーザーレーダーによる計測および解析
CO2濃度計測器の一例
観客の非意図的な声出しや
応援状況などの把握
マイクロホンアレイによる計測および解析
CO2濃度計測器の一例
スタジアム内の密の程度の
評価および換気状況の把握
CO濃度計測器によるCO2濃度計測(下記装置は一例)
CO2濃度計測器の一例

観客席を撮影するカメラ画像は、個人が特定できない程度の解像度で取得し、個人の特定はいたしません。また、音響センサは、個々の音声ではなく喧騒の計測のために用い,個々の人の声についての音声認識や会話記録は行いません。なお、得られた画像や音声などの情報は、本研究用途以外に使用することはありません。
https://www.aist.go.jp/aist_j/news/announce/au20210325.html

調査実施日と実施会場

本調査実施予定日は、随時追加していきます。

日程
カード
会場
カメラ撮影
レーザーレーダー
マイクロホンアレイ
CO2測定
Jリーグ YBCルヴァンカップ準決勝 2021/10/6(水) 名古屋グランパスvsFC東京 豊田スタジアム 実施 実施
FIFA ワールドカップカタール 2022 アジア最終予選 2021/10/12(火) 日本代表 対 オーストラリア代表 埼玉スタジアム2002 実施 実施 実施 実施

成果の発表方法

本調査を元とした研究成果はホームページなどにて一般の方にも分かりやすく報告します。得られた知見は政府およびJFA、Jリーグや各クラブ・スタジアムなどと共有して今後の大会運営に生かしていきます。また、詳細な研究成果については論文などで学術的な発表を行う可能性があります。

お問い合わせ先

広報部報道室

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