食痕に残されたDNAから誰が食べたかを特定できることを確認

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2020-06-11 京都大学

工藤葵 農学部学生、山本哲史 理学研究科助教、源利文 神戸大学准教授の研究グループは、植物につけられた昆虫の食痕からDNAを採取し、食害した昆虫を特定できることを明らかにしました。

植物と昆虫の食うー食われるの関係を明らかにすることは生態系を理解する上で欠かせません。しかし野外観察では、昆虫による植物の食痕を見る機会に比べて、実際に昆虫が餌を採る様子を観察する機会は限られています。そのため、網羅的なデータを集めて食うー食われるの関係を明らかにすることは非常に困難です。

本研究では、実験室でカイコに食害させたクワの葉を使って、食痕に残された唾液などの分泌物に含まれていると考えられる微量のDNAから昆虫種を特定できることを確かめました。また野外のサンプルでも、同様に食痕のついた葉から食害した昆虫のDNAを検出できることがわかりました。この食痕に着目した方法は、植物と昆虫の食う―食われるの関係の調査に役立つと考えられます。

本研究成果は、2020年6月10日に、国際学術誌「Environmental DNA」のオンライン版に掲載されました。

図:クワの葉を食べるカイコの様子(写真提供:山本哲史)

詳しい研究内容≫

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1202農芸化学
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