2020-02-04 国立天文台
山本稔さんが発見翌日に撮影した新星画像。(クレジット:山本稔)
いて座に11等級の新星が発見されました。
2020年1月31日(日本時、以下同じ)の早朝、日本人天体捜索者がいて座の方向に新星を発見しました。愛知県岡崎市の山本稔(やまもとみのる)さんが発見し、国立天文台の新天体通報窓口に報告したものです。この天体は2日1日早朝に、茨城県水戸市の櫻井幸夫(さくらいゆきお)さんも独立に発見しました。
天文愛好家である岡山県倉敷市の赤澤秀彦(あかざわひでひこ)さんによる分光観測の結果、この天体は白色矮星(わいせい)の表面が核爆発を起こした「古典新星」という種類のものであることが判明し、「いて座 V6566」という変光星名が付与されました。新星はいつどの方向で発生するか分からないため、天体捜索者による発見が現象の理解に大いに貢献しています。また、困難な分光観測を行って天文学に貢献する天文愛好家の活躍にも、目覚ましいものがあります。