1.概 要
環境省は、2016年に開催された気候変動枠組み条約第22回締約国会議(COP22)において、アジア太平洋地域各国における気候変動適応の推進を支援するため、気候変動影響や適応に関する情報基盤となる「アジア太平洋気候変動適応情報プラットフォーム(AP-PLAT)」を2020年までに創設することを表明していました。
今般、G20持続可能な成長のためのエネルギー転換と地球環境に関する関係閣僚会合(以下「G20閣僚会合」という。)の開催を機に、本日、原田環境大臣は、賛同するインドネシア(G20メンバー)、タイ(招待国)及び関係機関の参加を得て、予定より1年早くAP-PLATの立ち上げを宣言しました。
【AP-PLAT立ち上げ式】
日 時:令和元年6月16日(日)9:30~10:00
場 所:長野県軽井沢町 軽井沢プリンスホテル・ウェスト
出席者:
(賛 同 国)
原田義昭 環境大臣
シティ・ヌルバヤ・バカール インドネシア環境林業大臣
ウィチャーン・シマチャーヤ タイ自然資源環境省事務次官
(関係機関)
渡辺知保 独立研究開発法人国立環境研究所(NIES)理事長
武内和彦 公益財団法人地球環境戦略研究機関(IGES)理事長
バンバン・スサントノ アジア開発銀行(ADB)副総裁
サティヤ・トリパティ 国連環境計画(UNEP)事務次長補
石井菜穂子 地球環境ファシリティ(GEF)事務局長
また、AP-PLATは、G20閣僚会合においてG20の環境大臣によりとりまとめられた「適応と強靭なインフラに関するG20アクション・アジェンダ(AAA)」※において、多国間の行動の一つとして登録されました。
今後、環境省は、関係国・機関とともに、AP-PLATを通じてアジア太平洋地域の各国・地方政府における気候変動適応策の推進を支援します。
2.AP-PLATについて
AP-PLATは、アジア太平洋地域における幅広い気候変動影響に対して、各国・地方政府等による気候変動リスクを踏まえた意思決定と実効性の高い適応を支援するために構築されました。
(1) AP-PLATウェブサイトを通した気候変動リスクや適応事例等の知見・情報の発信
(2) 適応策立案等に関する支援ツールの開発・提供
(3) 気候変動影響評価や適応計画策定。実施に関する人材育成・能力向上
の3つを活動の柱とし、アジア太平洋地域における国・地方政府等が知見を共有しともに学ぶことで、科学的知見や有用なツールを共創する実用的なパートナーシップを構築します。パートナーとの協働を通じ、気候変動リスクに対応するための政策決定や効率的な適応策の実現を目指します。
AP-PLATウェブサイトの管理・運営は、独立研究開発法人国立環境研究所が行います。ウェブサイトは以下のアドレスからご覧ください。
なお、日本国内については、AP-PLATに先立ち、気候変動適応情報プラットフォーム(A-PLAT)において気候変動影響および適応策に係る情報を発信し、地方自治体の適応計画作成、適応策の実施を支援しています。
気候変動適応情報プラットフォーム(A-PLAT)
※ 適応と強靭なインフラに関するG20アクション・アジェンダ(AAA)
G20閣僚会合において、G20メンバー及び関係国が行っている活動の優良事例等を促進・紹介することを目的としてとりまとめられた行動計画。
気候変動適応や強靭なインフラ整備に係るさまざまな取組が含まれており、G20参加国が進める多国間、二国間及び国内の計70の行動が掲載されている。
我が国からは、AP-PLATを含め以下5つの行動が登録されている。
(多国間)①AP-PLAT、②SATOYAMAイニシアティブ
(二国間)③アジア太平洋各国における適応協力
(国内)④地域循環共生圏、⑤気候変動適応法
添付資料
AP-PLATパンフレット [PDF 1.4 MB]
連絡先
環境省地球環境局総務課気候変動適応室