2018/08/31 水産庁
平成30年8月24日(金曜日)から30日(木曜日)まで、サンディエゴ(米国)にて「全米熱帯まぐろ類委員会(IATTC)第93回会合(年次会合)」が開催され、太平洋くろまぐろの漁獲制御ルールの採択等が行われました。
1.全米熱帯まぐろ類委員会(IATTC)とは
「全米熱帯まぐろ類委員会(IATTC*)」は東部太平洋のかつお・まぐろ類資源の長期的な保存及び持続的な利用の確保を目的とする地域漁業管理機関です。
IATTC: Inter-American Tropical Tuna Commission
2.開催日及び場所
日程:平成30年8月24日(金曜日)~30日(木曜日)
場所:サンディエゴ(米国)
3.参加国・地域
日本、韓国、米国、カナダ、EU、中国、フランス、コスタリカ、パナマ、エルサルバドル、グアテマラ、エクアドル、メキシコ、ニカラグア、バヌアツ、ベネズエラ、ベリーズ、台湾、ペルー、コロンビア(18ヶ国+EU、台湾)
4.我が国出席者
福田 工(ふくだ たくみ)水産庁資源管理部国際課調査官(代表)ほか、水産庁、外務省、国立研究開発法人水産研究・教育機構及び漁業関係団体の関係者
5.結果概要
(1)メバチ・キハダ資源管理措置
(2)太平洋クロマグロ資源管理措置
昨年9月にWCPFC(中西部太平洋まぐろ類委員会)との合同作業部会で合意された漁獲制御ルールを採択しました。
「漁獲制御ルール」:資源変動に応じて管理措置を自動的に改訂するルール。
具体的には、「暫定回復目標」の達成割合が、
(ア)60%を下回った場合、60%に戻るよう管理措置を自動的に強化。
(イ)75%を上回った場合、
(A)「暫定回復目標」の70%以上を維持し、かつ
(B)「次期回復目標」の60%以上を維持する範囲で、増枠が検討可能。
「暫定回復目標」:親魚資源量を平成36年(2024年)までに、少なくとも60%以上の確率で歴史的中間値(約4万1千トン)までに回復させること。
「次期回復目標」:暫定回復目標達成後10年以内に少なくとも60%以上の確率で初期資源量の20%(約13万トン)まで回復させること。
(3)次回年次会合
次回年次会合は平成31年(2019年)7月にスペインで開催される予定です。
5.その他
平成30年8月23日付「全米熱帯まぐろ類委員会(IATTC)第93回会合(年次会合)」の開催について
http://www.jfa.maff.go.jp/j/press/kokusai/180823.html
全米熱帯まぐろ類委員会(IATTC)
Inter-American Tropical Tuna Commission
昭和45年(1970年)7月1日 我が国効力発効
平成22年(2010年)8月27日 強化条約発効
条約適用水域におけるかつお・まぐろ類等資源の長期的な保存 及び持続的な利用の確保
(1)締約国等 日本、韓国、米国、カナダ、EU、中国、フランス、コスタリ カ、パナマ、エルサルバドル、グアテマラ、エクアドル、メキ シコ、ニカラグア、バヌアツ、ベネズエラ、ベリーズ、台湾、 ペルー、コロンビア、キリバス
(2)協力的非締約国 ボリビア、ホンジュラス、インドネシア、リベリア、チリ
○まき網漁業
・72日間の全面禁漁 (7月29日~10月8日又は11月9日~1月19日の期間)
・沖合特定区で1ヶ月間禁漁(10月9日~11月8日の期間)
・集魚装置(FADs)の使用数を大型まき網漁船で450個に制限 (平成30年(2018年)からの措置)
○はえ縄漁業:
・平成19年(2007年)の漁獲枠の5%減 (我が国漁獲枠32,372トン)
・親魚資源量を平成36年(2024年)までに、少なくとも60% の確率で歴史的中間値まで回復させることを、暫定回復目 標とする。
・商業漁業については、平成29年(2017年)及び平成30年( 2018年)の年間漁獲上限をそれぞれ3,300トンとすることを原則とし、2年間の合計が6,600トンを超えないように管理
・30キロ未満の漁獲の比率を50%まで削減するよう努力
全米熱帯まぐろ類委員会(IATTC)概要(PDF : 602KB)
お問合せ先
資源管理部国際課
担当者:荒、青木、米窪