世界の産業を支える鉱物資源について知ろう

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2018/03/22 資源エネルギー庁

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レアメタルをはじめとした鉱物資源は、いまや世界の産業を支える重要なものとなっています。「レアメタル」や、鉱物資源が含まれた家電や携帯電話の廃棄物を指す「都市鉱山」など、記憶にある話題も多いのではないでしょうか。私たちの見えないところで、さまざまな役割を果たしている鉱物資源についてご紹介します。

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1.鉱物資源の重要性

鉱物資源とは?

地下に埋蔵されていて、人間にとって有益な鉱物を「鉱物資源」と呼びます。その種類はたいへん幅広く、鉱物によってさまざまな特性があります。

埋蔵量・産出量ともに多く、精錬が比較的簡単な鉄、アルミ、銅などの金属は「ベースメタル」と呼ばれています。一方、産出量が少なかったり、抽出がむずかしい希少な金属を「レアメタル」と呼んでいます。チタンやコバルト、ニッケルなどがそうです。さらに、レアメタルの一部である17元素は「レアアース」と呼ばれ、先端技術を用いた製品には不可欠な素材となっています。このほか、貴金属として扱われる金や銀などがあります。

それぞれに独自の特性を持つ鉱物資源は、産業に欠かせない素材です。たとえば自動車には、車体はもちろん内部のモーターやバッテリーなど、たくさんの鉱物資源があらゆるところに使われています。いまや鉱物資源なしでは、工業製品は成り立たないのです。

輸入に頼る鉱物資源

日本はベースメタル、レアメタルのいずれも、ほぼすべてを輸入に頼っています。国内にも鉱物資源がないわけではないのですが、産出量が少なかったり、環境問題などから生産コストが見合わず、利用されていません。

ベースメタルとレアメタルの種類と、100%が輸入であることを示したグラフです。

鉱物資源は産出する国に偏りがあり、中南米・アフリカなど政治リスクがある国から産出される鉱物も多くあります。こうした資源国から、安定的な供給を確保できるかどうかが、大きな問題となります。

日本の鉱物資源の輸入・国別シェア
銅、亜鉛、ニッケルそれぞれについて、輸入量と輸入元別シェアを表した円グラフです。

(出典)財務省貿易統計、鉱物資源マテリアルフローより経済産業省作成

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2.鉱物資源の最近の市場環境

金属価格の動向

近年、金属価格の動きは激しくなっています。

電線などにも使われる銅は、2002~2010年にかけて中国の需要が急激に伸びて価格が高騰しました。資源バブルの様相となりましたが、2015年からは中国の景気後退により価格が低迷します。さらに近年は、世界経済の回復や大規模銅鉱山でのストなどを背景にふたたび上昇に転じています。その他の金属も供給不足や世界の景気の影響を受けて、乱高下をくり返しています。

銅・亜鉛・ニッケルの価格推移
2005年から2017年にかけての、銅・亜鉛・ニッケルの価格推移を示した折れ線グラフです。

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価格が高騰することはあまり好ましくありませんが、かといってひどく低迷することも、鉱物市場にはあまりいい影響を与えません。たとえば価格が低迷すると、採掘などの採算がとれなくなり、新規の鉱床を発見するなどの開発が進まなくなります。その結果、中長期的に供給不足となり、ふたたび価格高騰をくり返すという悪循環を生み出します。

とりわけ中国がほとんどの市場をにぎっている、ジスプロシウムやネオジムなどのレアアースについては、2010年に中国が輸出規制を行ったため、価格が最大約10倍に高騰しました。現在の価格は落ち着いていますが、同じような事態が起こる可能性もあります。

近年はこうした需給構造の変化に加えて、鉱物資源が金融商品として注目されるようになり、投資的な資金も流入しています。

鉱山開発のリスク

鉱物資源を得るための鉱山開発はさまざまなリスクがともないます。まず商業的に十分な量の鉱床を発見する確率が非常に低いこと。また生産できるようになるまでに巨額の資金と10~20年ほどの期間を要します。加えて鉱物資源のある場所はカントリーリスクのある国であることが多いのです。このため鉱山開発ができるのは資金力や体力のある一部の企業に限られています。

3.安定供給確保に向けた取組み

政策の5本柱

鉱物資源を輸入に頼る日本では、価格の高騰や供給不足は産業活動に直接影響します。鉱物資源の安定供給を確保するためには、それぞれの鉱種ごとに実態を把握し、関係機関と連携して取り組んでいくことが大切です。政策においては以下の5本柱を総合的に実施しています。

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