無秩序なオイルパーム農園の拡大にストップ!古木の活用を目指すSATREPSマレーシアプロジェクト

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2019-10-28 科学技術振興機構

地球規模課題対応国際科学技術協力プログラム(SATREPS)

SATREPS 地球規模課題対応国際科学技術協力プログラム
科学技術振興機構(JST)は環境・エネルギー、防災、感染症等の地球規模課題について、独立行政法人国際協力機構(JICA)と連携して日本と開発途上国との国際共同研究を推進します。

2019年9月19日、地球規模課題対応国際科学技術協力プログラム(SATREPS)「オイルパーム農園の持続的土地利用と再生を目指したオイルパーム古木への高付加価値化技術の開発」のキックオフセレモニーがマレーシアのペナンで開催されました。

日本からは国立研究開発法人国際農林水産業研究センター(JIRCAS)の岩永勝理事長、研究代表者の小杉昭彦プロジェクトリーダー、在ペナン日本総領事館の鹿屋真一郎総領事、JICAマレーシア事務所の府川賢祐所長、JSTシンガポール事務所の金子恵美所長らが出席しました。マレーシアからはマレーシア理科大学のAsma Ismail副学長、Sudesh Kumar教授、マレーシアパームオイル認証制度評議会のSanath Kumaran理事など、大学幹部、研究者が多数出席しました。

マレーシアは世界のパーム油の約3割を生産していると言われています。パーム油を生むオイルパームは、パーム果房の生産性低下のため約25年ごとに伐採され、再植林が行われます。経済寿命を迎えたオイルパームの古木は伐採後放置され、農園の土壌病害の蔓延による再植林の失敗、代替農園開墾に伴う熱帯林伐採、古木の分解に由来する温室効果ガスの発生などの深刻な問題を引き起こしています。本プロジェクトでは、オイルパームの古木が放置されることによる影響を科学的、経済的に評価するとともに、オイルパームの古木からバイオガスや生分解性素材などの多様な高付加価値製品を製造する技術を開発することで、持続的なオイルパームプランテーション経営の実現と新たなバイオマス産業の創出を目指しています。

本プロジェクトは持続可能なパーム油であることを認証する機関である「持続可能なパーム油のための円卓会議(RSPO)」や、「マレーシア持続可能なパームオイル(MSPO)認証評議会」がプロジェクト始動時から関わっており、研究成果やその社会実装が大いに期待されます。

プロジェクトの詳細
https://www.jst.go.jp/global/kadai/h3001_malaysia.html
キックオフセレモニーについてJIRCASのニュースリリース
https://www.jircas.go.jp/ja/reports/2019/r20190930

キックオフセレモニーにおけるJIRCAS岩永理事長のスピーチ

キックオフセレモニーにおけるマレーシア理科大学Asma Ismail副学長のスピーチ

キックオフセレモニーにおけるJIRCAS小杉プロジェクトリーダーのSATREPSプロジェクト概要説明

Joint Coordinating Committee (2国間合同運営委員会)=JCCの様子

JCCの様子(左からJIRCAS近藤主任研究員、小杉プロジェクトリーダー、マレーシア理科大学Sudesh教授, Rokiah教授)

 

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