有毒廃棄物と廃棄物処理コストを 90%超低減する薄膜水処理の新システム

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2019/2/25 シンガポール・南洋(ナンヤン)理工大学(NTU)

(New membrane water treatment system to reduce toxic waste and waste disposal cost by over 90 per cent)

有毒廃棄物と廃棄物処理コストを 90%超低減する薄膜水処理の新システム

・ NTU が、水流速度を 30%向上させる、3 個のホローコアを備えた中空糸膜を新たに開発。現在建設中のパイロットプラントでの実証を予定。
・ NTU のイノベーション企業である NTUitive (NTUitive Pte Ltd)の一環として、革新的な分離・ろ過技術の開発と商業化を目的とする国家機関の Separation Technologies Applied Research and Translation (START) Centre (シンガポール経済開発庁(EDB)と NTU が支援)と、液体廃棄物ゼロの水処理システムを専門とする地元の浄水技術企業の Memsift Innovations Pte Ltd.が共同で、新たな研究パートナーシップとライセンス契約の下、国内の半導体企業に新中空糸膜を実証する廃水処理のパイロットプラントを建設している。
・ NTU の NTUitive は、イノベーションの奨励、企業家精神の育成と研究開発の商用化を促進する革新的エコシステムを開発する NTU のミッションを支援している。
・ 同パイロットプラントでは一日当たり最高 5,000L の廃水処理が可能。これにより、年間で最大 160 万 L の水(25 万ドルの廃水コスト)を節約できる。廃水の 90%超を浄水し、金属廃棄物を回収して販売・再利用する。
・ 現在、国内の半導体工場では、製造プロセスで排出した有毒な廃水は廃水処理設備に輸送・焼却処理されている。このような廃水処理プロセスでは、現在建設中のパイロットプラントの 5 倍のエネルギーコストがかかっている。
・ 新開発の中空糸膜による浄水システムは、熱による従来の分離プロセスに比して低圧力・低温度で作動するため、省エネで運転コストを低減し、貴金属や資源を回収しながら環境保全に貢献する。
・ 同パイロットプラントは 2019 年の第二四半期に始動し、その結果を同技術の商業化に活用する予定。廃水を資源に転換しながら産業用水にリサイクルして公共のネットワークからの給水を低減する、循環経済の実現への一手段を実証する。これは、シンガポールによる「Four National Taps 戦略」が供給する上水の節約の一助となる。
・ 同パイロットプラントでの試験が成功すれば、Memsift 社が NTUitive よりフルラインセンスを獲得して共同で商業化する。他の SGM-MEM コンソーシアム(2018 年設立。シンガポールの浄水膜エコシステムの 24 産業メンバーが加盟。Memsift 社も一員)メンバーにも、商用提携に向けて技術を提供予定。
URL: https://media.ntu.edu.sg/NewsReleases/Pages/newsdetail.aspx?news=5998275d-2762-4be3- b9e5-2366f1de24ce

<NEDO海外技術情報より>

1103廃棄物管理
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