平成30年8月の地殻変動

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全国の地殻変動概況

2018/09/10  国土地理院

別紙1~7は、国土地理院が全国に展開している電子基準点等のGNSS連続観測網(GEONET)の観測結果から求めた2018年7月下旬から2018年8月下旬までの1か月間の地殻変動を表したものです。東日本の広い範囲で、平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震後の余効変動が見られます。
火山周辺では、硫黄島において継続的な地殻変動が見られます。

トピックス
  • 草津白根山周辺では、2018年4月頃から見られた、「草津」-「長野栄」の基線での伸びは2018年7月頃から鈍化しています。(別紙8)
  • 浅間山周辺では、顕著な地殻変動は観測されていません。(別紙9)
  • 硫黄島では、「硫黄島1」及び「M硫黄島A」で継続している隆起は、一時鈍化しましたが2018年6月中旬以降再度変動しています。「硫黄島2」は、南向きの変動が継続しています。(別紙10)
  • 霧島山周辺では、霧島山を挟む基線で2018年7月頃から伸びの傾向が継続しています。(別紙11)
  • 桜島周辺では、鹿児島(錦江)湾を挟む基線での伸びは停滞しています。桜島島内は2018年3月頃から伸びの傾向が鈍化していましたが、5月頃から停滞しています。(別紙12)
  • 口永良部島では、顕著な地殻変動は観測されていません。(別紙13)

※9月6日に発生した平成30年北海道胆振東部地震に伴う地殻変動が観測されました。GNSS観測によると電子基準点「門別」で南方向に約5cm(暫定値)、「厚真」で南東方向に約5cm(暫定値)の地殻変動が見られます。また、だいち2号によるSAR干渉解析結果によると、震央周辺で最大7cm程度(暫定値)の隆起が見られ、隆起域の東側で最大4cm程度(暫定値)の東向きの変動が見られます。(別紙14)
※硫黄島では、9月8日から10日3時までの観測結果によると、島内中央付近の「硫黄島1」及び「M硫黄島A」が10cm程度(暫定値)隆起し、南部の「硫黄島2」との間が10cm程度(暫定値)伸びています。(別紙15)

補足説明
  • 全国の1年間の地殻変動(2017年8月下旬から2018年8月下旬まで、別紙16)からは、以下のような傾向が見られます。
    • 東北から関東・中部までの広い範囲で、平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震後の余効変動が見られます。
    • 硫黄島では、島内の地殻変動が見られます。
    • その他の地方では、プレート運動による定常的な地殻変動が見られます。
別紙一覧
問い合わせ先
国土交通省国土地理院
測地観測センター          地震調査官     黒石 裕樹   
測地観測センター          地殻監視課長    真野 宏邦    
地理地殻活動研究センター  地殻変動研究室長  矢来 博司
1702地球物理及び地球化学
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