2026-08-25 国立天文台
国立天文台水沢VLBI観測所SKA1サブプロジェクト(SKAJ)と日本電気(NEC)は、世界最大級の電波望遠鏡SKAの分散型データ基盤「SRCNet」に向け、超高速データ転送システム(UDTS)の実証試験に成功した。名古屋大学と国立天文台三鷹キャンパスにUDTSサーバを設置し、SINETの国際回線を利用して東京、アムステルダム、ニューヨーク、ロサンゼルスを経由する地球一周規模の通信経路を構築。往復遅延が400ミリ秒を超える大陸間ネットワークで大容量データを転送した結果、UDTSはファイルサイズや同時利用者数に左右されにくく、利用可能な通信帯域をほぼ最大限活用し、従来方式より数倍から数十倍高速で安定した転送を実現した。SKAOが年間約1エクサバイトの観測データを扱い、SRCNetには100Gbps級の国際転送性能が求められる中、今回の成果はその実現可能性を示す重要な前進である。今後、海外ノードとの接続や標準ワークフローへの統合が進められる。

上:今回の実証で利用したSINET6国際回線の概要。東京―アムステルダム―ニューヨーク―ロサンゼルス―東京を結ぶ経路を利用した(出典:国立情報学研究所(NII)SINET6資料を基に作成)。下:実証試験のネットワーク構成。名古屋大学と国立天文台三鷹キャンパスに設置したデータ転送サーバをSINETのL2VPNで接続し、拠点間で高速データ転送を実施した。
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