2026-06-25 運輸安全委員会
貨物船KEUM YANG 3は徳山下松港の専用岸壁に係留し、荷役終了後に船尾側ハッチカバーを閉鎖する作業を行っていた。その際、機関士1名が船倉内を確認するため、船倉へ通じるはしごを上っていたところ、船首方向へ降下してきたハッチカバーパネルの下端と船尾側ハッチコーミング上部との間に頭部を挟まれ、死亡した。事故調査では、ハッチカバーの開閉作業中に立ち入りを禁止すべき区域や接触危険に関する安全教育が十分実施されておらず、船倉内の確認行為が日常的に行われていたこと、危険区域を示す表示や警報装置が設置されていなかったこと、さらに本来配置すべき見張り員が配置されていなかったことが事故発生の要因とされた。また、見張り配置に関する船内ルールが作業担当者へ十分周知・徹底されていなかったことも背景要因と認められた。本事故は、荷役設備の危険区域管理、安全教育、見張り体制の徹底の重要性を示す事例である。

<関連情報>
- https://jtsb.mlit.go.jp/jtsb/ship/detail2.php?id=16753
- https://jtsb.mlit.go.jp/ship/rep-acci/2026/MA2026-6-1_2025tk0005.pdf
概要
貨物船KEUM YANG 3が、徳山下松港の岸壁に係留中、乗組員1人が船倉のハッチカバーパネルとハッチコーミングとの間に挟まれて死亡した。
原因
本事故は、本船が、専用岸壁に係留中、荷役作業を終えて船尾側ハッチカバーを閉鎖しようとしていた際、機関士Aが、本件はしごを上り船倉内を見ていたため、船首方向に降下してきた本件ハッチカバーパネル下端と船尾コーミング上部との間に頭部を挟まれたことにより発生したものと考えられる。
機関士Aが本件はしごを上り船倉内を見ていたのは、ハッチカバーの開放中及び開閉作業中の立入禁止区域及びハッチカバーと接触する危険性に関する教育が行われておらず、当該行為が日常的に行われていたことや、本件区画の危険性を示す表示や警報装置がなかったこと、また、本事故当時、本件取決めどおりに見張り員が配置されていなかったことによるものと考えられる。
船尾側ハッチカバー閉鎖操作時、本件区画などに見張り員が配置されていなかったのは、ハッチカバー閉鎖作業時の見張りに関する本件取決めが甲板手Aに徹底されていなかったことによるものと考えられる。
 アカギヘリコプター ベル212(回転翼航空機)の事故[荷つり作業中における地上作業員の負傷](福島県南会津郡檜枝岐村、令和7年9月2日発生)](https://tiisys.com/wp-content/uploads/2026/06/スクリーンショット-2026-06-25-165217-500x339.png)