春先に出荷可能な温州みかん「春しずか」を開発 ~温州みかん「春しずか」が品種登録されました~

ad

2024-04-09 静岡県

1 要旨
静岡県農林技術研究所果樹研究センターが、国立研究開発法人理化学研究所との共同研究で育成し、令和3年6月に品種登録出願、同年11月に品種登録出願公表された温州みかん「春しずか」が令和6年3月6日付けで品種登録された(登録番号:第30107号)。
2 概要
(1)品種の特性
・「青島温州」より収穫時期が1か月遅く、収穫・出荷作業が分散するため、主力品種の「青島温州」とのリレー出荷が可能となる。
・浮皮※1の発生が少なく、3月までの長期貯蔵後でも適度な酸味があり食味も良好。高い貯蔵性を持つ。
※1果皮と果肉の間に空隙が生じた状態のこと。食味や貯蔵性を著しく低下させる要因となる。


温州みかん「春しずか」

(2)育成の経緯
・温州みかんでは交配による雑種の作出が困難であるため、これまでは枝変わり等の自然突然変異の選抜による品種育成が行われてきた。
・「春しずか」は、理化学研究所仁科加速器科学研究センター(埼玉県和光市)において、みかんの穂木に重イオンビーム※2をあてて変異を誘発した個体
の中から、静岡県が平成13年から平成31年にかけ特性を確認し、選抜された品種である。
※2ヘリウムより重い元素のイオンを、加速器を用いて加速させた粒子線(ビーム)のこと。

(3)今後の予定
・令和6年3月に、静岡県経済農業協同組合連合会より生産者向けに約1,900本の苗木が供給されたことに引き続き、令和7年以降も苗木の生産体制を整え、供給をしていく。
・令和9年度から、果実の本格的な販売を開始する見込み。
(4)参考(理化学研究所お知らせ)
・HP(https://www.riken.jp/pr/news/2024/20240409_1/index.html)で公開。

■ 添付資料

春先に出荷可能な温州みかん「春しずか」を開発~温州みかん「春しずか」が品種登録されました~

提供日
2024年4月9日

担 当
経済産業部 農林技術研究所果樹研究センター果樹生産技術科

連絡先
果樹研究センター果樹生産技術科 育種担当

ad

1202農芸化学
ad
ad
Follow
ad
タイトルとURLをコピーしました