人間とAIのコラボレーションは、より創造的なアートにつながる~人間作俳句とAI作俳句の美しさを比較した心理実験~

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2022-11-02 京都大学

近年、人工知能(AI)によるアートが盛んですが、絵画や写真などの視覚芸術に比べ、AIが生成する詩や文学はまだ発展途上の段階です。このようなAIが作ったアートでは、AIの創作に人間が介入することなく完結するもの(Human out of the loop:HOTL)と、何らかの形で人間がかかわるもの(Human in the loop:HITL)に分けられます。

上田祥行 人と社会の未来研究院特定講師、櫃割仁平 教育学研究科博士課程学生、尹優進 同博士課程学生、野村理朗 同准教授らの研究グループは、世界最短の詩である俳句を題材に、HOTLとHITLで創作された40句(それぞれ20句)と歳時記に掲載されている20句を385名に評価してもらいました。その結果、HITL俳句が最も美しいと評価され、人間作とHOTL俳句の評価は同等でした。さらに、評価者は、俳句が人間に作られたかAIに作られたかを見抜くことができず、AIが作ったと思われた俳句ほど美の評価を下げてしまう「アルゴリズム嫌悪」と呼ばれる現象が確認されました。本研究により、俳句創作の分野ではAIは人間の創造性に匹敵しつつあることやAI芸術に対する人々が持つ潜在的な価値観、そしてAIとともに創作することでよりクリエイティブな作品を生み出せる可能性が示唆されました。

本研究成果は、2022年10月4日に、国際学術誌「Computers in Human Behavior」にオンライン掲載されました。


本研究の概念図

研究者のコメント

「AIが作って人間が選んだ俳句がプロの俳人が作った俳句すらも凌駕した今回の結果を見た時、とても感動しました。アーティストの方からすると、このような結果は脅威に感じられるかもしれませんが、AIは敵というわけではなく、自分たちの生活をさらに豊かに面白くしてくれるのではないかと考えています。AI俳句を通して、AIのみならず、言語や人間に対する理解も深まっていくものと期待しています。」(櫃割仁平)

詳しい研究内容≫

研究者情報
研究者名:上田 祥行
研究者名:野村 理朗

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