令和元年9月の地殻変動

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2019-10-08 国土地理院

全国の地殻変動概況

別紙1~7は、国土地理院が全国に展開している電子基準点等のGNSS連続観測網(GEONET)の観測結果から求めた2019年8月中旬から2019年9月中旬までの1か月間の地殻変動を表したものです。東日本の広い範囲で、平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震後の余効変動が見られます。
火山周辺では、硫黄島において継続的な地殻変動が見られます。

令和元年9月の地殻変動

トピックス
  • 2018年春頃から九州北部で、2018年秋頃から四国西部で、それまでの傾向とは異なる地殻変動が検出されていますが、6月頃から停滞しているように見えます。この変動は、日向灘北部及び豊後水道周辺のフィリピン海プレートと陸のプレートの境界深部における長期的ゆっくりすべり(スロースリップ現象)によるものと推定されます。(別紙8)
  • 草津白根山周辺では、顕著な地殻変動は観測されていません。(別紙9)
  • 浅間山周辺では、顕著な地殻変動は観測されていません。(別紙10)
  • 箱根山周辺では、箱根山を挟む基線で2019年3月中旬頃から見られている伸びの傾向は、8月中旬頃から鈍化しています。(別紙11)
  • 硫黄島では、「硫黄島1」及び「M硫黄島A」では隆起、「硫黄島2」は南向きの変動が継続しています。(別紙12)
  • 阿蘇山周辺では、2019年4月上旬から見られている阿蘇山を取り囲む基線でのわずかな伸びの傾向は、5月下旬頃から鈍化しています。(別紙13)
  • 桜島周辺では、顕著な地殻変動は観測されていません。(別紙14)
  • 口永良部島では、顕著な地殻変動は観測されていません。(別紙15)
補足説明
  • 全国の1年間の地殻変動(2018年9月中旬から2019年9月中旬まで、別紙16)からは、以下のような傾向が見られます。
    • 東北から関東・中部までの広い範囲で、平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震後の余効変動が見られます。
    • 硫黄島では、島内の地殻変動が見られます。
    • その他の地方では、プレート運動による定常的な地殻変動が見られます。
別紙一覧
問い合わせ先

国土交通省国土地理院
測地観測センター地殻監視課長       真野 宏邦
地理地殻活動研究センター地殻変動研究室長 矢来 博司
測地観測センター地震調査官        黒石 裕樹

1702地球物理及び地球化学
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