日本工業規格(JIS)を制定・改正(2019年6月分) リサイクルを含めた鉄鋼製品の環境負荷…

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日本工業規格(JIS)を制定・改正しました(2019年6月分)

リサイクルを含めた鉄鋼製品の環境負荷評価、ステッキホルダーの保持部などのJISを制定・改正

2019-06-20 経済産業

JISは、製品の種類・寸法や品質・性能、安全性などを定めた国家規格です。JISは、社会的環境の変化に対応して、制定・改正されています。社会的に関心の高い重要な制定や改正を月に1度紹介しています。

1.今回のJIS規格制定・改正内容

今回は、5件の制定及び18件の改正を行いました(資料1)。中でも、以下のJISの制定・改正は特に重要です。

  • (資料1)2019年6月20日公示JISリスト
(1)リサイクルを含めた鉄鋼製品の環境負荷評価に関するJISの制定

鉄鋼製品が環境に与える影響は、製造時だけでなく、原料の採掘から始まり、廃棄後のリサイクルも含めた製品のライフサイクル全体で評価することが重要です。

鉄鋼製品は寿命を迎えた後も、ほぼ全量がスクラップとして回収され、何度でも様々な鉄鋼製品に再生されています。しかしながら、これまで廃棄後のリサイクル段階を含むライフサイクル全体での環境負荷(※)を評価するための規格は存在しませんでした。今般、鉄鋼製品のライフサイクル全体での環境に与える影響を定量的に求める方法をJIS Q20915(鉄鋼製品のライフサイクルインベントリ計算方法)として制定しました。このJISの制定により、鉄鋼製品を使うユーザーが自社製品の環境負荷評価を行う際に、より実態に即した評価をすることが可能となります。(資料2)

(※)気候変動にかかわる排出、オゾン層破壊にかかわる排出、化石資源消費量等。

注1)カスケードリサイクル:元の品質から低下してリサイクルすること。

例えば、上質紙をリサイクルして、再生紙や新聞紙としてリサイクルすること。

 2)サーマルリサイクル:元の製品にすることは困難であるため、工場等の熱源として利用すること。

(2)ステッキホルダーの保持部に関するJISの制定

ステッキホルダーは、高齢者及び障害のある人の日常生活における有効なサポートツールです。

一方でステッキホルダーは、机やカウンター等に初めから内蔵されているもの、専用の家具や備品として自立して置かれるもの等、様々な形態が存在しています。また、ステッキホルダーの保持部は、高齢者及び障害のある人が弱い力でも安全に、また容易に操作できるよう配慮した設計をする必要がありますが、業者によって性能等が様々であり、利用者に不自由を強いる懸念がありました。このような背景を受けて今般、「新市場創造型標準化制度」を活用して、ステッキホルダーの保持部の設計についてJIS T9289として制定しました。

この規格が普及することで、高齢者及び障害のある人に配慮されたステッキホルダーが広く普及し、日常生活における安全性及び利便性の向上が期待されます。

ステッキホルダーの外観例(点線で囲んだ部分がステッキホルダーの保持部です)

2.JIS(日本工業規格)とは

JIS(Japanese Industrial Standards)とは、鉱工業品の品質の改善、性能・安全性の向上、生産効率の増進等のため、工業標準化法に基づき制定される我が国の国家規格です。

JISは、製品の種類・寸法や品質・性能、安全性、それらを確認する試験方法や、要求される規格値などを定めており、生産者、使用者・消費者が安心して品質が良い製品を入手できるようにするために用いられています。

経済産業省では、技術の進歩や、安全性の向上等、必要に応じて、JISを制定・改正しています。

JISについて、詳しくお知りになりたい場合は、下記のサイトをご覧ください。

新市場創造型標準化制度について、詳しくお知りになりたい場合は、下記のサイトをご覧ください。

JISの閲覧は、下記のサイトより検索ください。

3.過去のニュースリリース

4. 工業標準化法の一部改正

平成30年第196会通常国会において、「不正競争防止法等の一部を改正する法律」(法律第33号)が可決成立し、工業標準化法が一部改正され、標準化の対象にデータ、サービスを追加し、法律名を“産業標準化法”に改め、“日本工業規格(JIS)”が“日本産業規格(JIS)”に変わります。

詳しくお知りになりたい場合は、下記のサイトをご覧ください。

5.各規格のお問合せ先について

公示された各規格の詳細について、お問合せになる場合は、資料1に記載された担当課(1.①、②の担当課は国際標準課)に直接お問合せください。

担当

産業技術環境局基準認証広報室長 齋藤

担当者:菅、関野、髙野

各規格のお問合せ先

産業技術環境局国際標準課

産業技術環境局国際電気標準課

0100機械一般0107工場自動化及び産業機械1501生産マネジメント1904環境影響評価
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