国際緊急援助隊救助チーム 実践的な総合訓練を兵庫県にて実施

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2019-03-20 国際協力機構(JICA)

 国際協力機構(JICA)は、海外の大規模災害に対して派遣される国際緊急援助隊(JDR: Japan Disaster Relief Team) 救助チームの実践的な総合訓練を兵庫県広域防災センター等で3月11日から同13日まで実施しました。

 総合訓練は、災害で倒壊した建物等に取り残された人々の捜索・救助を行う救助チームの即応力の向上と国際基準で定められた捜索・救助手法を実働で確認することを目的として実施しています。

 訓練に参加した隊員73名及び救助犬4頭は、3月11日の朝に成田空港を想定したJICA関西に参集、結団式の後に出発し、同日午後に被災国を想定した兵庫県広域防災センターに到着して活動を開始しました。以降、実際の派遣を想定したシミュレーション訓練が48時間連続で行われました。

 警察庁、消防庁、海上保安庁から構成される救助隊員は被災者の捜索から建物への進入、救出にいたる捜索救助活動を展開。今回、生存者がいる可能性がある倒壊建物を短時間で特定する訓練は、建物が点在する訓練敷地を使用し、再現性が高い環境下で行われました。

 団長、副団長等からなる指揮本部では、救助活動方針、安全管理計画の策定や、他国の救助チームとの活動調整など国際連携を実施し、JICA職員からなる業務調整員は、宿営地の設営、物品調達、輸送、国際調整支援などロジスティクスを担いました。 

 また、救助隊員と医療隊員が連携し、命を救うためやむを得ない場合に、被災者に必要な医療措置を施すことを目的とした新たな救出手法について、指揮本部に求められる判断を含め、実際の活動を想定して訓練に取り組みました。

 建物構造の専門家は、新たに導入した建物倒壊のわずかな動きを自動計測するシステムや、倒壊建物に進入した救助隊員が撮影した映像を建物外で視聴できる装置を活用し、安全対策強化を図りました。

 JDR救助チームを構成する各役割の隊員が一堂に会し、実際の派遣を模した訓練を行うことにより、それぞれの特性を活かすとともに、チーム内外の円滑なコミュニケーションをはかり,チームの総合力強化を図ることができました。

 JICA国際緊急援助隊事務局は、今後も、本訓練の成果を踏まえ、より充実した、高いレベルの救助チームづくりを引き続き進めていきます。

◆総合訓練の様子はメディアにも取り上げられました。

NHK https://www3.nhk.or.jp/lnews/kobe/20190312/2020003302.html

神戸新聞 https://www.kobe-np.co.jp/news/sougou/201903/0012142233.shtml

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被災建物の調査結果をマーキングする隊員

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転覆した自動車に閉じ込められた被災者の救出活動

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建物に進入するためコンクリートを破壊する隊員

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救出された被災者に対する応急措置

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国際救助調整会合に出席する日本チーム

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