再エネの主力電源化を実現するために

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2018-05-15  特集記事 『再生可能エネルギー』 第5回

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スペシャルコンテンツでは、再生可能エネルギー(再エネ)について、これまでさまざまな側面からご紹介してきました。現状、太陽光発電や風力発電などの再エネは、「主力電源」(電力をつくる方法)となるには、まだまだ課題を抱えていますが、今後のエネルギー情勢を考えれば、再エネを大量導入し「主力電源」化していくことは不可欠です。

2030年度におけるエネルギーの割合を示した「エネルギーミックス」では、再エネの導入水準を22~24%としています。この水準を実現するためにどうすればいいのか、これまでご紹介した記事もふりかえりながら、資源エネルギー庁主催の「再生可能エネルギー大量導入・次世代電力ネットワーク小委員会」で話し合われた内容を見てみましょう。

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1.日本の再エネを取り巻く環境

「再生可能エネルギー大量導入・次世代電力ネットワーク小委員会」とは

「再生可能エネルギー大量導入・次世代電力ネットワーク小委員会」は、総合資源エネルギー調査会省エネルギー・新エネルギー分科会および電力・ガス事業分科会の傘下の小委員会として、2017年12月から月に1回開催されてきました。

5月15日開催の第6回では「中間整理(案)」が議題となり、意見のとりまとめに向けた議論が行われました。小委員会での議論では、日本における再エネの大量導入に向け、どのような課題に、どう取り組んでいくべきだと認識されたのでしょうか。

①世界に比べて高い再エネコストという問題

世界では、再エネの発電コストは急速に低下しており、その他の電源と比べても、コスト競争力のある電源となってきています。

しかし、日本では、再エネの発電コストは低減してはいるものの、国際水準と比べれば依然として高いままです(「再エネのコストを考える」 参照)。

現在、再エネを使ってつくられた電気は、2012年に創設された「固定価格買取制度(FIT制度)」の対象となっており、国が決めた価格で電力会社が買い取るよう義務づけられています(「FIT法改正で私たちの生活はどうなる?」 参照)。その際、買取費用の一部は、電気料金を通じて国民が広く負担しています(再エネ賦課金)。2030年度のエネルギーミックスを達成した場合、FIT制度における買取費用の総額は年間3.7~4兆円程度になると考えられています。

ところが、2018年度時点で、買取費用の総額はすでに年間3.1兆円程度に達しています。もし、現在の高コストのまま再エネの導入が拡大していけば、国民が負担するコストは想定よりも増大してしまうおそれがあります。日本で再エネ大量導入を実現するためには、このコストの問題を避けて通ることはできません。

②長期的視点から見た場合の安定性などの問題

現在、日本で導入されている再エネは、太陽光発電にかたよっており、バランスのとれた再エネの導入を進めていく必要があります。また、再エネ事業者には小規模事業者も多く、将来、設備の刷新が必要となった場合などに、再投資がとどこおるといったことも起こり得るのではないかと懸念されています。

また長期的視野という観点からは、発電事業を終了した場合に設備の廃棄はきちんと行われるかといった点についても、地元住民の懸念の声が聞かれます。

③再エネを電力系統へつなぐ際の問題

日本の電力系統は、これまで主として大規模な電源、つまり従来の電力会社が設置した大量の電力を生み出す発電所と、需要地を結ぶ形でつくられてきました。その一方で、従来の大規模な電源が立地している地域と、再エネで大量の電気を持続的につくることができる可能性の高い地域、つまり「再エネ電源」の立地ポテンシャルのある地域は、必ずしも一致しません。そのため、再エネの大量導入を進める中で、いわゆる「系統制約」が顕在化しつつあります。

たとえば、再エネ電源の立地と既存の電力系統が遠く離れていることから、それらをつなぐために、新しい電力系統を建設したり電力系統を増設したりすることが必要になる場合があります。しかし、新しい系統の建設にかかるコストは非常に高く、再エネを電力系統に受け入れるコストの増大につながります(「再エネの大量導入に向けて ~『系統制約』問題と対策」参照)。

④適切な調整力を確保しなければいけないという問題

太陽光や風力など一部の再エネは発電量が季節や天候に左右され、コントロールが困難です。条件に恵まれれば、電力需要以上に発電する場合もあり、そのままにしておくと需要と供給のバランスがくずれ、大規模な停電などが発生するおそれがあります。

再エネを大量導入し主力電源化していくためには、不安定な発電量をカバーすることのできる別の電源、つまり適切な「調整力」の確保が不可欠となります。この調整力の確保も、再エネの導入コストを増やすことになります(「再生可能エネルギー拡大に欠かせないのは『火力発電』!?」参照)。

上記のような状況をふまえて、今後再エネを主力電源とし、その大量導入を持続可能なものとしていくためには、①コスト競争力の強化、②長期安定的な発電を支える事業環境の整備、③系統制約の克服、④調整力の確保、といった課題に対応していく必要があると考えられます。

再エネの主力電源化と大量導入のために解決すべき課題と対策の一覧表です。

 

2.課題を解決して再エネ大量導入へ

国際水準をめざした徹底的なコストダウン

では、この課題を解決するためには、どのような政策を進めるべきなのでしょうか。

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